【名探偵コナン】異世界の訪問者12《男主》

599話 ページ50

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「おかえりなさい。大変なことになりましたね」


工藤邸で俺を出迎えた沖矢さんも、今の放送を見ていたらしく厳しい目つきで状況を伝えるニュース番組を眺めている。




『やられた。まさか大住の狂った思想に、本気で賛同しているやつがいるなんて』

「…宗教とは、そういうものですよ。…どうするつもりですか？FBIが貴方を保護をして、アメリカに匿うこともできますが」

『…そんな逃げるようなマネはしない。第一、あの人の記憶を戻さないと』



言いながらスマホを取り出すと、着信がたくさん来ていた。


コナンと風見さんから同じぐらい連絡が入っていた。

今優先すべきなのは、風見さんだ。



すぐに彼に折り返しの電話をかけると、すぐに通話が開始された。





《黒瀬くん！どういうことだ！》

『落ち着いてください、風見さん。あれは俺じゃない。大住のパーティー会場にいた誰かです。俺が大住逮捕に関わっていると知って俺に罪を被せようとしてる。出来るだけ早く爆弾がある場所を探し出して解除してください』

《しかし、警視庁はともかく、都内主要駅は一体どこなんだ！》

『考えられるのは東京、新宿、渋谷。しかし、上野や浅草、池袋も人の出入りが多い。時間はまだあります。周辺の人を避難させ、捜索してください』

《君はどうするんだ…！》

『電波の発信源を捜して、犯人を確保します。そっちには、零さんもいるから大丈夫でしょ？…よろしくお願いします』



まだ何かを言いかけていた風見さんを遮るように通話を切った。


コナンには簡潔に詳細を書いてメールで送った。



ソファに座って煙草を吹かしている沖矢さんを振り返る。





『…協力を要請します。…赤井さん』


沖矢さんはふっと笑って煙草を灰皿に押し付けると、首もとの変声機のスイッチを押した。





「了解した」






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