568話 霊魂探偵殺害事件 ページ19
チャイムを鳴らすが、中々出てこない。
気配はちゃんと2つある。
生きているとは思うけど、どうして出てこない…?
毛利さんが粘り強くチャイムを鳴らしていると、ようやく反応があった。
「ったく、誰だよ…、うっせぇなぁ」
だるそうに部屋の扉を開けたのは、寝起き姿の世良だった。
高校生くらいの少年って…また男に間違えられてただけか…。
じゃあ、もう一人は…?
「あれ、探偵事務所のおっさんと黒瀬さんじゃないか」
「せ、世良…姉ちゃん…」
「おお、コナンくんも一緒か!」
「おい、そんなことより、この部屋に誰か来なかったか?」
「うん?誰も来てないけど?この部屋には僕しかいないって」
誰も来ていないのは本当のようだけど…、もう一人いるのを隠す理由はなんだ?
世良に限って、恋人を連れ込むようなことはないだろうし…。
じっと世良の部屋を見つめている間に、毛利さんが事情を説明する。
状況を飲み込んだ世良は納得したようだ。
「とにかく、部屋の中を調べさせろ!こっそり侵入して、潜んでるかもしれねぇし」
「誰もいないって言ってるだろ?それより、犯人の目星はついてないのか?」
話をすりかえた世良。
よほど中にいるもう一人が見つかるとまずいらしい。
「俺と会う前に誰かと会ってたみてぇだから、犯人はそいつだろうけど…。ま、17年前の事件の関係者なんじゃねぇか?堀田凱人は、その事件で殺害された羽田浩二の霊を呼び出すとか言ってたらしいし…」
毛利さんがそういった瞬間、世良の顔色が変わった。
なんだ?
世良も羽田浩二殺害事件を知っているのか…?
「そ、それで!?その探偵から事件のこと何か聞いたのか!?」
必死の形相で、世良は毛利さんに詰め寄る。
これは…無関係ではなさそうだ。
奥にいるもう一人が、あの事件に関わっているのか…?
「いや、会う前だったし…」
「何?その羽田って人の事知ってるの?」
コナンの問いに、世良はハッとなり冷静を取り戻した。
「あ、ああ、将棋指しだったんだよな…」
「事件に関わりてぇなら、部屋の中を調べさせろ。どうせ警察が来たら調べられるんだからよ」
「わ、分かったよ…。下着とか出しっぱなしにしてるから、少し待っててくれよな」
世良はそう言って一度部屋の扉を閉めた。
もう一人をどこに隠すつもりなのか…。
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096 - さつまいもさん» ありがとうございます!頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2020年1月7日 11時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも - そう言っていただけると有難いです…。最新話まで読ませていただいております。とても面白いです!寒い日が続いていますので、無理をしない程度で更新頑張ってください。 (2020年1月7日 2時) (レス) id: 13761fb567 (このIDを非表示/違反報告)
096 - さつまいもさん» いえいえ!とんでもないです!私もまだまだ勉強中なので、おかしな点がありましたらまたご指摘いただけると幸いです! (2020年1月6日 15時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
さつまいも - 返信遅れまして大変申し訳ございません(^_^;)そうでしたか…やはり口を挟むような結果になってしまい、申し訳ないです。コナンの作品中に東京駅が出ていることは初めて知りました。新しいコナンウンチクが増えました。ありがとうございます(笑) (2020年1月6日 2時) (レス) id: d0e080215b (このIDを非表示/違反報告)
096 - さつまいもさん» ご指摘ありがとうございます。架空都市として東都が使われているようですが、首都名は東京で正しいようです。実際コナンの作品中にも東京駅が出てきています。この辺ややこしくて、私も最初困惑しました(笑) (2019年12月30日 22時) (レス) id: e8c1cec671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:096 | 作成日時:2019年10月4日 13時