516話 怪盗キッドと赤面の人魚 ページ17
「そのプレートが強力な磁石になってるんじゃないか？」
「しかし、これが磁石だとしても宝石亀が消えた謎は解けねぇんじゃねぇか？」
『そうですか？あの亀のお腹にもたくさんくっついていたじゃないですか』
「おいおい、黒瀬まで何言ってんだ。ダイヤは磁石にはくっつかねぇだろ」
『ダイヤはね。でも、あれが全部合成ダイヤなら、くっつんじゃないですか？』
ちらりとコナンを窺うと頷かれたので、そのまま続行。
『合成ダイヤを作る際に使う溶剤の中に含まれる鉄が、インクルージョンとして結晶中に取り込まれる場合があるので』
「んん？インクルゥ…？」
首を傾げる中森警部に構わず、園子の声のコナンが俺の推理を引き継ぐ。
「まぁ、亀は水の中だし、磁力だけで固定するのは無理だけど、そのプレートの裏に引き寄せる程度は出来たと思うよ。それだけで十分だったのよ。そうよね？小五郎おじ様、ライターがどうなってるか教えてあげて」
言われるがまま、毛利さんはライターを取ろうとする。
「ん？じ、磁石だけじゃねぇ！プレートの裏のガラス部分にべっとり粘着物が…。確かにここに亀がはまったら動けねぇかも…」
「しかし、どうやってそこに亀を？」
「エサよ」
『なるほど。亀のエサに砂鉄を少量混ぜて、プレートの裏にくっつくように撒いておけば…嗅覚が鋭敏な亀はそれを食べるために水槽の底からガラスに沿って浮上し、まんまとキッドの仕掛けた罠にハマってしまった、というわけですね』
「ええ。おそらくエサを撒く仕掛けをあの照明に付けていて、それをカーペットで水槽を覆ったときに作動させたんでしょうね。亀の体長は10ｃｍ程度。あのプレートの大きさなら亀はすっぽり隠れて、前からは見えないでしょうしね」
「つまり、水槽を組み立てた業者の中にも彼奴が紛れ込んでいたわけか。さすが月下の奇術師！やりおるわい！」
感心する鈴木相談役に呆れながらも、中森警部は大事なことに気づいたようだ。
「プレートの裏に亀がくっついていたなら、何で今いないんだよ。水を抜いて探しまくったのに」
『それは、誰かが今も、その亀を懐に隠しているからですよ』
「でも、全員のボディーチェックは済んだだろ!?」
『いるじゃないですか。ボディーチェックを逃れた人が。…ね、鈴木相談役』
鈴木相談役に向けて、にっこりと笑みを浮かべると、彼は動揺を見せた。
・
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096 - 竜呀さん» ありがとうございます!!いえいえ、とても伝わってきて嬉しいです…！これからも頑張りますので、楽しみにしていてください！ (2019年10月4日 13時) (
レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
竜呀 - 096さん» あぁぁ、もう好きです...、!!無事尊死できました。ありがとうございます。も、もう..語彙力が無さすぎて申し訳ないんですが、もう本当に好きです、此れからも更新頑張って下さい、口元ニヤニヤさせながら、楽しみにしてます。 (2019年10月3日 23時) (レス) id: 1cb8427f4e (このIDを非表示/違反報告)
096 - 熊さん» 久しぶりの甘い展開、悶えていただけてよかったです！笑 (2019年10月3日 16時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
熊 - あぁぁぁぁヤバい尊い…二人とも可愛すぎますね、無事悶え死にました。 (2019年10月2日 23時) (レス) id: cb6c87cd7b (このIDを非表示/違反報告)
096 - 架印�靴気�» ありがとうございます！そう思っていただけているなら、嬉しいうえに励みになります！これからも頑張ります!! (2019年10月1日 21時) (レス) id: d9ca70487a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：096 | 作成日時：2019年9月9日 13時
