【名探偵コナン】異世界の訪問者《男主》

23話 ページ24

「貴方は組織と直接関係しているわけではないが、組織の存在は知っている。一般人は知らないはずの存在と、その一部メンバーを」

『…昨日の、聞いていたんですね』
　

浴室での呟きを、聞かれてしまっていたようだ。



「聞こえたんです。…それは肯定とみなします」

『…俺が知っているのは組織の存在と、ジン、ウォッカ、ベルモットだけです』
　

観念して、ここまでは言うことにした。



「どこでその存在を？」

『…それは、言えません』

「何故です？」
　

言ったところで信じてもらえないだろうし。



『言えません』

「頑固ですね」

『安室さんもそうなんじゃないですか？』
　


そう言って、彼を窺い見ると、彼は笑った。




『……これだけは言っておきます。俺はその組織と関わりは一切ありません』

「そうですか」

『…ちょっとガッカリしてます？組織の情報が得られなくて』

「やはり貴方の観察眼は探偵にもってこいです」
　

ガッカリしてるのか…。



『…安室さんが本当の自分を教えてくれたら、俺も教えてもいいですよ』

「本当の自分？なんのことでしょう？」
　

やはり彼は一筋縄に本当の自分を教えるつもりはないらしい。
　
彼が悪い人でないことは分かる。

もし彼が、本当の自分を教えてくれたら、俺も……。



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