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｢何か言いたげだな｣
そう問われたAの肩がピクリと反応した。
｢一つ、お願いがあるのです｣
｢なんだ、言ってみろ｣
｢童磨さんに.......｣
童磨、という名前を発した瞬間無惨の目の色が変わった。だが、臆すること無く彼女は言葉を続ける。
｢お話したい事があるので、彼と会う時間を設けてくれませんか？｣
｢あの男に何を話すことがある？｣
間合いを詰める無惨の顔はとても上機嫌とは言えない、一歩後すざるAの退路を絶とうと触手を出す男は、女の髪を鷲掴み顔を近づけた。
｢私に言えない様な事か？｣
｢っ、以前頂いた花のお礼をしたいだけです｣
荒々しい男の行動に半ば腹を立てながら、Aが指差す先には以前血鬼術で氷漬けにした芍薬の花があった。
納得した様に女の髪から手を離した男に心の中で悪態をつきながら、彼女はぷいと顔を逸らす。
本当に地雷の様な男だと思った。
何の拍子で怒りを爆発させるか分からないので、対処のしょうがない、多分従順な振りをしてもなんだかんだいちゃもんをつけてこうして乱暴な事をしてくる。
それなら、まだ言いたいことを吐き出してしまった方が楽だ。
ーーーー勿論、言えない事の方が余っ程多いのだけれど。
｢一刻ほど席を外す｣
そう呟いた瞬間無惨の姿が消えた。
そして、瞬きをした瞬間、A自身も見覚えのない所へと飛ばされていた。
｢.......ここ、何処....｣
｢おやお嬢さん、こんな所で何をして居るんだい？｣
見知らぬ人がそう声を掛けてくれた。
返事をしようと、口を開いた、瞬間
｢ああ、君も救われにきたんだね！｣
｢.......はい？｣
とんちんかんなことを言われ間抜けな声が出た。
｢大丈夫、初めは怖いだろうけれど教祖様はお優しい方だ、君も心も救ってくれよう｣
｢ちょっ、ま...｣
言われるがまま手を引かれ歩き出す。
教祖様？救う？
一体なんのことなんだろう。
あたりを見渡せば、老若男女問わず様々な人が居た。どうしよう、おかしな宗教団体の本拠地だろうか。
ぐるぐると、頭の中で考えを巡らせていると、ぴたり。と男の足が止まった。
｢さあ！ここに教祖様がいらっしゃる、君も沢山話を聴いて貰うといい｣
扉の横に居た女性が数回襖を叩き、｢教祖様｣と声を立てれば中から聞き覚えのある声がした。
｢いらっしゃい、さあ話してご覧.....あれ？｣
｢どうも、ご無沙汰しております…｣
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2021年2月9日 0時) (
レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 続きを楽しみにしてます！！ (2020年11月8日 13時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ぼたんあめ(プロフ) - この小説とっても好きです！更新応援してます♪ (2020年10月27日 7時) (レス) id: 07fb25626d (このIDを非表示/違反報告)
えむ(プロフ) - 初めまして突然すみませんこちらのお話読ませていただいたのですが見ていてとても続きが気になりました！更新頑張ってください、楽しみにしています！ (2020年2月1日 20時) (レス) id: 41deac151f (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 無限城が無惨城になってますよ。気になってしまってすみません。 (2019年11月16日 23時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：旧華 | 作成日時：2019年11月2日 0時
