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女の子と先に付き合ったのは
宏光だった。





「太輔、俺彼女できたから」






そう報告された時
よかったなって言った。
でも悲しくて
やっぱり宏光は俺のことなんて
友達としか思ってない、と。





それからはあてつけるように
女の子から告白されれば
付き合って、そして別れた。
宏光の代わりなどなれるはずもない、
それでも止められなかった。
宏光が付き合ったのは
高校の時その1度きりだったのに。
……その理由は後から分かる。






大学で出会ったマイコは今まで
それまで付き合った彼女とは違った。
何より彼女は宏光と少し似ていた、
顔も性格も。




親友に恋心があるなんて
決して悟られてはならないから
この子なら好きになれるかもと
初めて思った。





でも好意と愛は違う。
マイコがいい子だったからこそ
嘘を吐くのが辛くなった。
……宏光を好きだとはとても言えず
「ずっと好きな人がいる」
と言って別れた。





オレは最低だった。

3→←F side1



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作者名:yuksa | 作成日時:2020年12月5日 14時

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