宮治2 ページ6
突然ポケットの携帯がブーブーなっているので、慌てて出た。
「A、今どこおるん？」
『2年の教室の廊下歩いとるよ』
「じゃあそこで待機しとき」
ブッと切られた。
待っている間、壁に寄りかかって廊下の天井を見上げていた。
少しして人が歩いてくるのが見えた。
「いたでいたで、俺の彼女」
『お疲れ様でした』
「今日は全然疲れてへん」
『じゃあ、お疲れでない様やね』
「なんやそれは」
ククっと笑う治を久しぶりに見た。私たちはそこまで一緒にいなかったのかと思った。
「……なー、Aはあんまり遊べなくて寂しいとか思わないん？」
私が歩き出そうとした時に言われた。
寂しい…とか…どうなんだろ。
『…わからん……でもこれがうちらのスタンスっぽいやろ、慣れたわ』
「慣れなぁ」
笑って答える私に治は考え込んだ。
『でも…治のことはよく思い出す。ふとした時に』
「……そうなん？」
『まぁ…そりゃ彼氏様やからね』
治は少し屈んで目を合わせてきた。
「A…………もっと俺に甘えてもええんよ？」
心臓がドクンと鳴った。
優しい雰囲気を出しながら言う治に怯んで後ろに下がった。
自分の中で今までなかった感情がいきなり出てきた。
おかしい。
さっきまで本当に大丈夫だった。
全然構ってもらえなくても大丈夫だった。
なのに治がそんなこと言うから、私の底にある気持ちがニョキニョキと出てきてしまった。
ーーーー………本当は治に甘えたい
今まで自分もわかっていなかった分、それをわかってしまうと優しい治の言葉に欲しがってしまう。
『…そ、そんな甘えるなんてええよ。今まででもほんまに充分やから大丈夫やて……』
下を向いて一歩下がった。
なぜか息が切れる。肩に力が入る。
今まで通りの自分でいないと変に思われるかも。
ーーーー……っ欲しがるな…欲しがるな…
さっきの言葉からおかしくなっている私に治は顔を傾げて言ってきた。
「A？」
「おいで？」
控えめに出された両手が私に向いていて、目が合うと笑ってくれた。
なぜか胸が締め付けられて泣きそうになった。
私は本能的に治の腕の中に入った。
背中に手を回して、私の頭をポンポンしてくれた。
「…俺を思い出すっちゅーことは会いたいっちゅーことやで。素直になり」
『……そうやね』
深呼吸して治の胸にいたらピンと張っていたものが緩んだ。
もっと治に擦り寄った。
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Haruka - 及川さん最高です(ToT) (2019年11月13日 22時) (
レス) id: 1ad77a8eb8 (このIDを非表示/違反報告)
翼(プロフ) - 黒尾君で激甘みたいです！ (2019年11月10日 15時) (レス) id: d42e461cc9 (このIDを非表示/違反報告)
魅亜羅 - フラムボンさん» ありがとうございます！楽しみにしてます！ (2019年10月29日 19時) (レス) id: 7f6a3fafca (このIDを非表示/違反報告)
フラムボン(プロフ) - 魅亜羅さん！ツッキーきたー！今からハァハァしちゃいますよ笑 よーし！やります！ (2019年10月29日 8時) (レス) id: 25a8009c94 (このIDを非表示/違反報告)
フラムボン(プロフ) - 塩レモンさん！くにみん自分で書いててかっこよ死しました…はなぢ また何かリクあったら言ってくださーい！ (2019年10月29日 8時) (レス) id: 25a8009c94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フラムボン
| 作成日時：2019年10月13日 20時
