[HQ]それの手に入れ方[短編集]

宮治の場合… ページ30

久しぶりに彼女ができた。
ずっとただの友達だったのに、いきなりそれが恋になった。
だからかなかなか手が出せない。

侑「サム、それアレやで、絶対向こうもそう思おとるわ」

治「お前に何がわかるっちゅーねん」

侑「今度のオフに俺外出掛けたるから一発決めや」

治「一発て…Aも勘ええから気づかれそうやわ」


いきなり侑がゴソゴソと俺の机の中を漁りだした。

侑「………ゴムはもうないねんな？」

治「余っとったやつ全部お前にやったわ」

今日また彼女に会うからゴムを持っておきたいと言っていた。


少し考えて、やっぱり行動に移したほうがいいと思った。

治「……よっしゃ、一発決めるにはゴム買いに行かな」

侑「お、やる気やん、じゃあ2個買ってきてや」

俺は立ち上がってドアに向かった。

治「アホ、自分で買え」


家を出て、チャリで薬局まで来た。

よく行く薬局なのでそれの場所はよく知っていた。

最初に欲しかったテーピングを探してから、そこへ向かった。


ーーーーえーっと…これやこれや…いつも使おとるやつ…


前の彼女と使っていたそれを1つ取った。


レジに向かおうと思ったが、足を止めた。


ーーーー…………。


もう１つ同じやつを取って今度こそレジに向かって歩きだした。

男の人にお会計してもらい、チャリに乗って帰った。


治「ツム、ほらやるわ」

部屋でベッドに寝っ転がっている侑に放り投げた。

侑「お！！ホンマに買ってきてくれたんや！」

治「もう俺に借りるな。全部Aに使うからな」






わかったわかったと侑が言っているのを聞きつつ、俺はAにオフの日暇かメールを送ろうとした。


ーーーーーーーーーーー
治は優しいなぁ…治と付き合ったら大切にされそうでいいなぁ…。侑！次は自分で買いなさい！

孤爪(外で買うver)の場合…→←京谷の場合…

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