☆ ページ14
深澤「病院にある荷物はこれだね｡翔太､車に運ぶよ」
渡辺「了解｡阿部先生も来てね」
阿部「はい」
亮平が辰哉たちと医局を出ていこうとすると本高が一礼した｡
本高「阿部先生､お元気で」
阿部「本高先生も」
本高は亮平の姿が見えなくるまで見送る。
数分後､亮平と辰哉､翔太が乗った車が本部につき三人は車から降りた。
深澤「翔太､舘様から荷物を置く場所を聞いてる？」
渡辺「司令室と同じ階にある医務室｡あと､もう少ししたら照と大介が阿部先生の家の荷物を宿舎に持ってくるから手伝いに行くよ」
阿部「すみません…任務もあるのに…」
深澤「今日はゾンビの目撃もなくて出動しなくて大丈夫そうだし見回りも終わって暇だったから気にしなくていいよ｡それより､これに着替えて司令室に来るように舘様が言ってたよ」
渡辺「更衣室はエレベーターの三階に上がったら前にあるから」
阿部「わかりました」
亮平は辰哉から隊員服を受け取るとエレベーターで三階に上がり更衣室で着替えて同じ階にある司令室に向かう。
亮平が司令室に入ると涼太が待っていた。
宮舘「ほう…似合うではないか…」
阿部「服まで用意してくれてありがとうございます」
宮舘「当たり前の事をしただけだ｡翔太たちも来たみたいだな」
荷物を運び終えた辰哉たちも入って来る｡
深澤「荷物運び終えました」
岩本「俺たちに荷物運びさせるなんて」
佐久間「涼太様の命令でなければ捨ててたのに」
渡辺「大介…命令でなくても人の荷物は勝手に捨てちゃダメだからね」
宮舘「みんな揃ったな…阿部､私の前に来い」
阿部「はい…」
亮平が緊張した表情で涼太の前にやって来ると涼太は胸ポケットから健人王子からの命令書を出して読み上げた。
宮舘「阿部亮平｡今日からZSOの医療隊員として働いてもらう｡心して任務につくように」
阿部「了解!!」
亮平は命令書を受け取ると涼太に敬礼する｡
亮平から話を聞いた康二､蓮､ラウールは少し涙目になっていた。
ラウール「そんな事あったんですね…後悔はしてないんですか？」
阿部「後悔はしてないよ｡あのままだったら医師免許剥奪されてたからね」
向井「やけど､薬やワクチンの開発は専門外なんやろ？」
阿部「そうだよ｡だけど､舘様が専門の研究者や資料集めてくれたから助かってるし…それに､大学病院にいた時は派閥とかあったり学会で誉められたりしたら睨まれたりして気を使ってたけど､ここの人は優しいからやりがいがあるんだ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 290人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：fuotomi | 作者ホームページ：https://twitter.com/fuotomi2
作成日時：2020年8月16日 0時
