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｢高校3年生の時以来なんだぁ｣
梅｢、、｣
｢誰にも、、家族にも言わなかったけど、色、何も見えなくなって、久しぶりにまた見えなくなった。
スタジオからここに来るまでにあった桜並木を見ても綺麗だと思わなかった。
まだ満開に咲いてないからじゃない。
白黒なんだもん。｣
梅の腕に力が入るのがわかった。
｢絶対何かはあるだろうなってわかってた。
…それなのに、、油断してたの。
撮影が終わって、控え室に戻ってきたらどこを探してもアクセサリーケースが見当たらなくて、スーツでの撮影だからって指輪も、ブレスレットも、ネックレスも外しちゃって、、
そしたら、れなさんが持ってて、
返してって言ったのに返してくれなかった。
ようやく返して貰えたと思ったらネックレスは変なところで切れてて、、それを見た瞬間色が無くなった。
まただ。って、高３の頃を思い出して、苦しくなって、
気づいたら瞬がいて、、、、。梅から貰ったネックレス、大切にしてたのに……ごめん｣
感情が無くなったかのようにたんたんと口から出てくるさっきの出来事。
ああ。なんで私ばっかりこういう思いをするんだろう。
梅｢ごめん｣
私を抱きしめながら震えた声で梅が謝った。
｢なんで梅が謝るの。｣
梅｢俺のせいだ｣
｢梅は何も悪くないじゃん｣
梅｢でも｣
｢悪くないよ、梅は何も悪くない。
大丈夫だよ。色は見えなくても仕事はできるし、｣
だから大丈夫って顔を上げると酷く歪んだ梅の顔が目に入った。
なんで梅にこんな顔をさせてるんだろう。
｢そんな顔しないでよ。
お腹すいた。オムライス食べたい｣
梅｢…食べよっか。作るから待ってて｣
困ったように笑いながらキッチンに向かった梅。
私も立ち上がって追いかけた。
｢手伝う｣
テレビ見てもつまらないし
手を洗って横に立つ。
梅｢大丈夫？｣
｢多分｣
梅｢じゃあ、、卵、お願いします｣
｢うん。｣
冷蔵庫を開けて、卵を必要な数取出す。
｢ケチャップも使うよね？｣
梅｢使う使う｣
じゃあ開けたついでにって思って取り出すと
梅｢惜しいそれマヨネーズ｣
って言われる。
おい誰だよ最後に使ったとき逆に置いたの
……私だわ
｢はい、｣
それから卵を混ぜて卵を焼いて、梅はご飯を作って、無事2人でオムライスを作り終えた。
｢いただきます｣
梅｢いただきます｣
美味しい。やっぱオムライス好き
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作者名：ふわり | 作成日時：2021年8月21日 7時
