可愛いが26つ ページ27
灰崎side
翌日
海崎は学校を辞め、どこかに消えた
裏切ったな
なんて、LIMEがくるかと思ったけど
いっこうにこず
いつの間にか俺の携帯からアカウントが消えていた
俺にとってはどうでもいいことなんだけど
そういえば、あの女ウザかったな
すぐコロッと変わるし、香水くさかったし
手をポケットに突っ込み
上へ上へと階段を登っていく
夏休みが明けてもまだ暑い日が続く
少しでもこのへばりつくシャツをどうにかしようと袖をまくった
途中で2時限目を告げる鐘が鳴ったが
いつも通り気にすることなく
目的地へ向かった
「...お前かよ」
「あ?俺がいちゃ悪ぃのかよ」
屋上のドアを開くと
そこにいたのは大輝だった
あいつと俺の着崩した制服がお揃いみたいになってるのが気にくわなくて
さっと下から2番目のボタンも外す
「おい、...お前海崎と仲が良かったんじゃねぇの?なんで裏切ったんだよ」
まっすぐと俺を捕らえる目
はぁ、これだから大輝はいやなんだよ
涼太と同じ目を向けやがるから
はぁと、ため息をしたあと
「俺は俺のためにあいつを利用しただけだ」
そう答えた
利用しただけ、Aを手に入れるため
それ以上でもそれ以下でもない
...まぁ、結局手に入んなかったけど
つか、それより
「お前、海崎のこと嫌ってただろ」
見てても分かるくらい、嫌いオーラが溢れでていた
これも野生の勘ってやつなんかね
「俺たちに媚びようとしてたのがまる分かりだったからな」
「へー」
予想してた答えが返ってきて
適当に返事
特に話すこともないため
スルーしてもう1つある階段を上る
「...Aを振り向かせるのは俺だからな」
「あ?」
途中、背後からそんな言葉が聞こえ
振り返ったときにはもう大輝の姿は無かった
....よく言うぜ
「俺も単純バスケバカだったら...Aも少しは気にかけてくれたのかよ」
「なんつってな」
俺らしくないセリフを口に出してみたけど
どうも割に合わないみたいで吐き気がする
はー、いっそのことやってやろうか
なんて、働かない頭で考えながらいつぶりかの空を見上げ
瞼を閉じた
527人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
fumi(プロフ) - ととさん» ありがとうございます!!これからも応援お願いします! (2019年9月23日 21時) (レス) id: 2d2025294d (このIDを非表示/違反報告)
とと - 面白いです!更新、頑張ってください!! (2019年9月18日 17時) (レス) id: c762306e8d (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - 千秋さん» あ、ありがとうございます!そういってもらえてとても嬉しいです(泣)頑張りますっ (2019年6月10日 20時) (レス) id: 2d2025294d (このIDを非表示/違反報告)
千秋 - 面白いです!更新頑張ってください!^^応援しています (2019年6月9日 17時) (レス) id: 7fb4496ab8 (このIDを非表示/違反報告)
fumi(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 今は予定は無いですが、いつか書いて見たいと思っています!コメントありがとうございます! (2019年5月1日 20時) (レス) id: 2d2025294d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:fumi | 作成日時:2019年1月30日 21時