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謙『Aちゃんっ』
「ん？」
『これ、前に言ってたやつ持ってきたで』
「あ！ありがとう…！」
謙杜くんと一緒に住んでいた部屋を出た私は
実家には戻らず、一人暮らしをはじめた。
取り敢えず必要最低限だけの荷物だけを持ってあの家を後にした私。
本当はもっと大掛かりに荷物をまとめるつもりだったけど、謙杜くんはそれを許さなかった。
だからこうして必要なものが出てくると
謙杜くんが持ってきてくれる。
それってどうなの？って感じだけど、
謙杜くんはそれがいいんだと言い張るし、
私もこのやり取りがあることで謙杜くんと普段通りやりとりが出来てホッとしてる部分があった。
「ちゃんとご飯食べてる？」
『食べとるよ〜外食増えたかもやけど』
「忙しいから仕方ないよ、」
『でも忙しいのはAちゃんも一緒やん。けどご飯作って待っとってくれたんやから…ホンマに凄いわ。無理してへんかった…？』
「いっつも美味しそうに食べてくれるの嬉しかったから。無理なんて、1mmもしてない。」
『そっか。俺はホンマに幸せ者やったんやなぁ。』
「それは…私もだよ」
柔らかい雰囲気なのに、何処か切なくて
お互いに笑ってるのに、笑ってなくて
今も期待を捨てていない謙杜くんと
今は期待させてはいけないと思う私。
「じゃあ、行くね」
『気をつけてな』
手を振る謙杜くんに背を向けて歩き出せば
振り向きたい衝動にかられる。
これはいつものこと。
離れてからも変わらないこの感覚を味わうと
もう答えなんて出てるんじゃないかという錯覚に陥るけど、実際にはやっぱりそんな単純じゃない
自宅に帰ろうとすれば見慣れたひとつの影
「･･･大ちゃん、ここに居ちゃダメって言ったよね？」
『こうでもせんと全然会ってくれへんやん』
「この前のことあってから、仕事以外で会うのは良くないって話もしたよね？」
『せやな、ごめん…』
あからさまに落ち込む大ちゃんを見てると
なんとも言えない気持ちになって
結局家にいれてしまう私の意思は本当に弱い＿＿
引っ越し先は誰にも教えるつもりなかった。
なのに大ちゃんが知ってるのは…
それは話すとちょっと長くなる＿＿
とにかく大ちゃんがここに来たのは初めてじゃない。
部屋に入れば慣れた様子でソファに腰掛けて
私に手招きをする
「もう、大ちゃん、、、」
そんな私の困った顔を見て嬉しそうに笑う彼は確信犯だ
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fumi(プロフ) - Daigo0211さん» わ〜！わざわざこちらにコメントありがとうございますっ🥺💓どんな感じにしようか迷ってるのですが…書いていて楽しい作品だったので書きたいなぁという気持ちです🤤❤️ (2022年11月19日 20時) (
レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
Daigo0211(プロフ) - いつも楽しく見させてもらってます。続編あるかも、、、は嬉しすぎます❤️ぜひお願いします🙆♀️ (2022年11月19日 16時) (レス) id: 2f0ef62747 (このIDを非表示/違反報告)
m725(プロフ) - みみかさん» 嬉しいです…！最後までありがとうございました＾＾その後の2人の番外編良いですね、、！需要あれば書いてみようかな…🥺🫶🏻ありがとうございますっ✨ (2022年10月9日 20時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
みみか(プロフ) - 無事に完結できてよかったです！ハラハラしたりドキドキしたりしながら楽しく読ませてもらいました！その後の2人の番外編などをまた書いていただけたら嬉しいです！ (2022年10月6日 0時) (レス) id: 07c2e13fa2 (このIDを非表示/違反報告)
m725(プロフ) - ぴぴさん» いつもありがとうございます🥹💓私も道枝くん報われてくれ…！と書きながらずっと思ってました🥺道枝くんメインのお話また書けたら、なんと思ってます☺️💓応援いただきありがとうございましたっ🫶🏻 (2022年10月5日 10時) (レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fumi
| 作成日時：2022年8月30日 19時
