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私が伸ばした手は——
あっという間に温もりに包まれて、そのまま恥ずかしげもなく手の甲に唇で触れた謙杜くんは、何だか王子様みたいだった
謙「…待ちくたびれたわ…っ」
「ごめんね、ずっとずっとごめんね…」
謙「もう、我慢せんでええの？遠くから眺めるんやなくて、触れてもええの…？」
「うん…っ」
2人して涙が止まらなくて、段々お互いに何言ってるか分からなくなってきて、取り敢えず身体を寄せ合って、この現実を肌で感じるのが精一杯だった。
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謙「あ〜こんな泣いてめっちゃ恥ずいやん…」
そう言って涙を拭う謙杜くんが垣間見せる笑顔は私のだいすきな笑顔そのもの——
沢山泣いた後は、2人で笑い合って、
私は駿佑との話、大ちゃんと流星が背中を押してくれた話を謙杜くんに伝えた。
何も言わずに全部を聞いてくれて、その間ずっと手を握って離さないでくれた。
謙「みんなの気持ち、大切にせなね。」
「うん、」
謙「もう俺この手離さんからね。やっと伸ばしてくれたんやから…」
「うんっ･･･」
繋いだ手をじっと見つめる。
まさかあの時、数年後に謙杜くんと手を繋いで
これから一緒に歩き出そうとしてるなんて
想像もしてなかった･･･
ううん。
謙杜くんとだけじゃない。
７人と出会えたこと自体があまりに奇跡だったなと。
これから大変なこと、
乗り越えなきゃいけないことも沢山あるだろうけど、
きっと大丈夫だよね。
そんなことを思いながら
更に謙杜くんの手をぎゅっと握り返した。
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謙「そういや、Aちゃん、今日仕事やないん･･･？」
「うん、仕事･･･！！！そうだ！！打ち合わせ！！」
謙「ええ！何時？！何時からなん？！」
「15時半！大変！あと15分しかない〜！！！」
謙「ちょ！急いで！笑」
大慌てで部屋を出て、スタジオを後にする。
でもちょっと名残惜しくて後ろを振り向くと
恥ずかしげもなく大きく腕をぶんぶん振ってる謙杜くんがいて
思わず笑いそうになった
謙「Aちゃんまた後でな〜〜！」
「しーっ！声大きいって･･･！！」
私がジャスチャーで伝えると「やべっ」という表情で笑っていて
あーそうだ、この笑顔に弱いんだったと気付かされる。
もう仕方ないなぁと思いながら
私も大きく手を振ってスタジオを後にした―――
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m725(プロフ) - メグミさん» 初めまして！コメントありがとうございます＾＾嬉しいです…！マイペース更新ですが今後とも宜しくお願いします…！ (2022年8月21日 21時) (
レス) id: bce4216c10 (このIDを非表示/違反報告)
メグミ(プロフ) - はじめまして!突然のメッセージすみません。楽しく拝見させて頂いてます。お忙しいかとは思いますが、更新がんばってください！続き楽しみにしています。 (2022年8月19日 21時) (レス) id: 8616d8b72c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fumi
| 作成日時：2022年6月6日 13時
