75.はんぶんこ ページ25
「おはよう。」
あくびを手で押さえながら、
杏寿郎さんが寝室からリビングへとやってきた。
「おはようございます。
よく眠れましたか?」
「うむ!ぐっすりだ!
朝ごはんの良い匂いがするな!」
私は買っておいた鮭を焼き、
家にある食材で味噌汁を作る。
母親からもらった卵がたくさん冷蔵庫にあったので
フライパンに卵を流し、卵焼きを作る。
今日は隠し味にチーズを入れた。
白いご飯は窓から差し込む光で輝いて見える。
「食べましょうか!」
杏寿郎さんは椅子に腰をかけると、
ありがとうと微笑んだ。
「「いただきます。」」
「ん?君の分の鮭はないのか?」
「いいのです!
食べてください。」
私がそう言うと、
杏寿郎さんは箸を使って鮭を半分にし、
ひとつ私にくれた。
「はんぶんこだ!」
太陽のような温かい笑顔が眩しい。
「ふふっ。ありがとうございます。
はんぶんこって何だか嬉しい。」
杏寿郎さんは、うまい!うまい!と言いながら
美味しそうにご飯を食べる。
「あ、そうだ。」
「ん?どうした?」
私は美味しそうに食べる杏寿郎さんを見て、
つい思いつきで話し始める。
「杏寿郎さん、いつもお昼ご飯はどうしているのですか?」
「昼か?出勤途中で買うことが多いな!
時々、出前を取ったり、食堂で食べたりもする!」
「それなら…えっと…」
「ん?どうした?」
「今度…お弁当作ろうかな…なんて。」
私がそう言うと、杏寿郎さんは箸を置いた。
あれ?あんまり嬉しくないかなあ…
ちょっと重かった…?
しかし、それはすぐに杞憂と分かる。
「作ってくれるのか!!
嬉しいな!!楽しみだ!!」
幸せそうな笑みで彼はそう言った。
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読者の皆様へ
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
お知らせ第2弾です!
『君が思い出すまで』のアナザーストーリー
【煉獄杏寿郎】の視点で描かれる物語が始まります!
▶︎アヤメのハンカチ【煉獄杏寿郎】
『不滅の愛を』『アヤメのハンカチ』
同時に更新頑張りますので、
引き続きお楽しみいただければと思います。
2021.12.13
狐姫
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狐姫(プロフ) - 映画好き人間さん» 楽しんでいただけて光栄です!質問についてですが、お褒めにあずかり恐悦至極に存じますが、全くの一般人です。空想妄想で物語を作るのが好きなので、浮かんだ言葉や設定を繋ぎ合わせております。本当、勿体無いお言葉をありがとうございます。 (7月27日 10時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
映画好き人間 - 毎日楽しく読ませていただいてます。作者さんの書く煉獄さんは本物の煉獄さんで大好きです。内容も素敵ですし、胸をときめかせながら読んでます。単純な質問なのですが、もしかして小説家ですか? 小説の内容も表現も凄くて、売られてる小説ぐらい上手ですので……。 (7月26日 13時) (レス) @page48 id: f9c87e3b18 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - nkmrさん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます!寒い時期の温泉良いですよね( ˊᵕˋ ) 続編も引き続きお楽しみください! (2021年12月30日 10時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
nkmr(プロフ) - 年末の忙しい時期に更新ありがとうございます。続編も楽しみにしてます(・◡・)私も先週温泉に行ったので情景が浮かんでより物語に入り込んじゃいました(*´꒳`*) (2021年12月30日 2時) (レス) id: 1ab27b7589 (このIDを非表示/違反報告)
狐姫(プロフ) - みいさん» みいさん、いつもありがとうございます!デレてもらえるなんて嬉しいです。こっそりデレちゃってください( ˊᵕˋ ) (2021年12月19日 15時) (レス) id: 12299479a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐姫 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/kohime_yume
作成日時:2021年12月1日 20時