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どうしようかなあ、なんて主導権がこちらにあるのを良い事に余裕をかましてみせる。じれったそうに私を見るグルちゃんがちょっと可愛い。まあ、彼とは恋人として付き合う前から甘党連盟を結成していた良き同志だ。出来る事なら願いを叶えてやりたいが、ふむ。
「あ、じゃあさ。駅前に新しく出来たケーキ屋さんあるじゃん。今度あそこのミルクレープ買って来てくれるなら良いよ」
「……お前、絶対それ俺の前で食って見せ付けるやろ」
「ええー、別に見せ付けてるつもりはないんだけど。だってあそこのケーキ、すっごい美味しいんだもん」
つい本当の事を言うと、グルちゃんは心底から悲しそうな顔をしてがっくりと項垂れた。あ、まずい。普通に傷付けてしまった。
ごめんね、という気持ちを込めてグルちゃんの頬を撫でると、彼はまるで猫のように私の手にすり寄ってくる。その可愛らしい仕草に思わず口元を緩めた瞬間、不意に掌をぺろりと舐められて身体が震えた。和やかになりかけていた部屋の空気が張り詰め、肌の表面が危険信号を発してぴりつく。私の方に視線をやったグルちゃんは、どこか満足げな表情をしていて。ああ、そういえば彼にとって私は"ケーキ"だったのだなと今更のように思い出す。久しぶりの甘味に舌を喜ばせたグルちゃんは紛れもない、飢えた捕食者の目をしていた。
「良いか？A」
「……それ、訊いてないでしょ」
疑問符を装って、そんなふうに見つめてきて。主導権なんて最初からこちらには無いのだ。全部全部、最終的には私が断れないのを知った上でやっているんだから。この人は。それでも私に頷かせようとするのは、苦い後ろめたさを少しでも甘くする為だろうか。珈琲に砂糖、レモンケーキに生クリーム、みたいな。甘党だもんなあ、お互いに。
そっと手を伸ばして、"来て良いよ"の意を示す。それを見たグルちゃんは嬉しそうに笑って、私の方に覆い被さってきた。
二人で一緒にシーツの温もりの中に飛び込む。いただきますの代わりのキスは、どうしてか甘い味がした。
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万代(プロフ) - ミイミイー☆（旧アカ3）さん» 初めまして。嬉しいお言葉、有難う御座います…！リクエストの方ですが、只今私生活が多忙でご期待に沿えるだけのものを書く余裕がないため、今回は見送らせて頂きます。大変申し訳御座いません…更新自体は時々しようと思いますので、お暇な時にでも是非お越し下さい。 (2020年5月22日 22時) (
レス) id: 41e9c26b05 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイー☆（旧アカ3） - 応援してます！これからも更新頑張ってください！（ちなみに私は箱推しのemさんGirlです） (2020年5月22日 18時) (レス) id: 0f788aa618 (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイー☆（旧アカ3） - はじめまして！文章の語彙力と表現力が凄い素敵でした！リクエストいいですか？もしよろしければ疲れた夢主を甘く癒やすemさんとか、ロールキャベツ系男子のemさんとかお願いします！出来なかったらすいません… (2020年5月22日 18時) (レス) id: 0f788aa618 (このIDを非表示/違反報告)
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