完璧少女は造られた【鬼滅の刃】第一章

・月 ページ12

任務場所につくと、心做しかAの表情が少しだけ険しくなってその場で止まってしまった。



時透「大丈夫？」



Aの顔を覗き込むとAはやっと我に帰ったらしい。



A「…申し訳ありません、時透様」



同じ柱なんだから、そんな堅苦しくなくて良いのに…

でもAの顔が相変わらず険しいままだったから言わなかった。



時透「…こっちだよ」



方角を指差すとAは承知しました、と言って一緒に走り出した。









────────────────────────



ついた場所にはたくさんの隊士の死体があった。


送り込んだ隊士は皆んな全滅か。


十二鬼月なのだろうか。




でも誰かが最近、隊士の質がどうとか何とか言って苛ついてた気がするんだよなぁ……



鬼を探そうと言おうと思ってAを見るとAは目を開いて月を見ていた。

今日は満月だから月の光も相まってAが輝いて見える。
それは息を呑むような美しさだった。




するとAは見定めたかのようにゆっくり月から目を離した。



A「西に鬼がいます」



時透「…月を見て鬼の場所がわかるの？」



A「何となく…で御座いますが」



へえ、便利な能力だな……じゃなくて…



時透「わかった。行こうか」



二人で西の方に走った。

・憎悪→←・異色

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す