21.烏野のエース ページ24
あの言葉の内側で、そういうことを考えていたのだろうか。
……菅原って、あんまり表に出さないからなあ。
「俺のトスでまたスパイカーが何度もブロックに捕まるのが恐くて、圧倒的な実力の影山の陰に隠れて……
安心……してたんだ……！ ……スパイクがブロックに捕まる瞬間考えると、今も恐い。けど、」
菅原は顔を上げて真っ直ぐ東峰を見据えた。
「もう一回俺にトスを上げさせてくれ、旭」
「＿＿＿＿……」
東峰は少したじろいだように見えたが、何も言わなかった。
「……だから、俺はこっちに入るよ、影山。負けないからな」
「……俺もっス」
「青春してるなあ」
「……A、まだ若いのに何言ってるの？」
全メンバーがとりあえずだけど揃った部活を見てそう漏らすと、潔子にツッこまれた。
「んー、まあ、確かに私はまだ高校生だけど……」
＿＿＿＿『先輩、高校行ったら吹奏楽やめちゃうんですか！？』
「私は自分の青春、全部棒に振るって自分で決めてるからなあ」
「……？」
＊
試合が進んでいくと、不意に東峰が「思うよ」と零した。
「何回ブロックにぶつかっても、もう一回、打ちたいと思うよ」
それを聞いた西谷は、「それが聞ければ十分」だと、またボールを待った。
日向のサーブがギリネットインして、カバーされたボールが東峰のところに返る。
「止めんぞ！！」
「命令しないでくんない」
「本気で行くっス、旭さん！！」
烏野側は影山月島田中の三枚ブロックだ。
東峰が打ったスパイクが影山にブロックされて、前の伊達工の時のようにドシャット＿＿＿＿……しそうなところを、すんでのところで西谷が拾った。
何故か田中は泣いている。
「だから、もう一回……トスを呼んでくれ！！ エース！！！」
「カバー！！」
「オーライ！」
菅原がトスをあげるみたいだけど、あの位置では速攻は使えず、多分菅原はレフトに上げるのが確実だと思っている。
となれば、東峰に上げるのが順当だけど、それを菅原ができるかどうか＿＿＿＿
「菅原さん！！！」
相手チームのはずの影山が菅原を呼んだ。
「もう一回！！！ 決まるまで！！！」
「ドSだね〜王様」
「ア゛！？」
(喧嘩すんなって
誰にあげるかな、と見ていると、菅原が町内会チームの嶋田さんに目を向けたのが見えた。
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昆布の神(プロフ) - 虹四葉さん» コメありです！ 烏野大好きです……。おまけ話みたいになるんですけど、浦塚さんはお勉強をよくしているので甘党という設定になっていて、それゆえに悩みがあんなエグいことになっています() (2021年9月3日 22時) (
レス) id: aca7717c5b (このIDを非表示/違反報告)
虹四葉(プロフ) - コメント遅れたけど、烏野メインは最高です昆布様。あと、浦塚さん.....ココアにキットカットは流石に甘すぎるのでとりあえずヤバイっす。 (2021年9月3日 22時) (レス) id: 550a2fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2021年5月4日 8時
