君を再び俺のものに【童磨】

君を連れ戻すまで　１６ ページ18

夢主side


今日の任務場所は東の山らしい。



鴉から任務を受け取れるのも最後なのかなあ。





向かってくる鬼を適当に斬っていたら山にいた鬼は全滅していた。






…………………。






貴「…いるんでしょ？」



童「わあ凄いね！わかったんだ」



童「そう俺、Aの記憶を戻すために良い方法思い付いたんだよね！」


童磨は指を頭に突っ込んだ。

なんだろう、この光景見たことある気がするけど…



貴「何やってんの…」



もうこれしか言葉が出てこなかった。

だってこんな光景見たら皆んなこう言うでしょ？



童「あーあった、あった！これだね」



童磨はある光景を氷の中に映し出した。



その中に仲良さげな男女が映っていた。



男は童磨だ。


女の方は……



貴「私…？」




容姿が私と瓜二つだ。




童「そう百年前の君だよ！鬼の時もこんな美しい容姿してるなんて凄いよねえ。



………霜花」




“霜花”…？




『お前の名はこれから霜花だ』



貴「っ！？」



童「Aっていうのは人間の頃の名前だよ。
俺は人間の時の名前が好きだったからそう呼んでたんだ。
君はあの方のお気に入りでもあったからねえ。

霜花も呼ばれ慣れてるんじゃない？」



どんどん脳内に無惨様の記憶が入ってくる。

それと同時に童磨の記憶も。



本当にこいつが私が愛した男だったのか

本当に？




心の何処かで本当は願ってた。


私じゃない


人違いだって



でも本当だった…





童「ああ思い出したら辛くなるよねえ。

そのために今日は来たからさ」


その場で倒れて息切れが激しくなる私に童磨は近づいて顔を上げさせた。




貴「うっ…！？」


童磨が私の口の中に舌を入れてきた。

血が流れ込んでくる。


まさか鬼舞辻の血っ…！？




貴「ぐっ…」


苦しい


体が軋むみたいに痛い。



童磨が口を離した。



貴「あぐっ…」


童「もう君は俺のものだよ」



その瞬間琵琶の音が鳴って地面が床になった。




私は堕ちてしまったのか。



鬼に





童磨に。

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