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ウラヌス＿＿＿もといAは、ギンガ団の最年少幹部である。
歳の頃は十六歳。下っ端から幹部に上がるのも最速だったが、マーズ、ジュピター、サターンを含めた四人の幹部の中で彼女が抜きん出て有能かと言えば、そうでもない。
むしろ、幹部になったばかりのころはまだ団員として未熟なところも多かった。しかも、ただでさえ彼女はまだ子供なのだ。
結局のところ、彼女が幹部に上がれた理由はアカギしか知らない。
トバリシティにあるアジトが、ギンガ団の本拠地と言って良い。奪ってきたポケモンの調教は基本的にアジトの中で行われるが、そういう汚れ仕事は幹部よりも下の者＿＿＿下っ端が行うのが暗黙の了解だ。
調教室に先程奪ってきたニャルマーのモンスターボールを置いて、ひと仕事を終えるのだ。
そして、これから彼女の本業が始まる。
しかし、ポケッチに触れた瞬間 部屋の外から足音が聞こえてきたので、その手を引っ込め、わざとらしくニャルマーが入ったモンスターボールを手に取った。
「＿＿＿ここにいたか、A」
ドアが開くのと同時に声が聞こえた。
ギンガ団の中で彼女を本名の『A』と呼ぶのは、一人しかいない。それもそのはず。
＿＿＿だって、彼しかウラヌスの本名を知らないのだから。
「何か用でも？」
Aとサターンの間には、六つの歳の差がある。
無論、Aが歳下なわけだが、どこで生き方を踏み間違えのか、十六とは思えぬほど素っ気なく可愛げがない。
「次の仕事のことで、アカギ様がお呼びだ」
「……わかった」
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作者名：昆布の神
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/
作成日時：2023年1月26日 20時
