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「クワッスにします! 運命感じちゃった!」



アオイがそう言うと、クワッスがわかりやすく嬉しそうに目を輝かせたが、照れくさいのか不自然に自分の毛並みを整え始めた。

すると、ネモが校長先生を見て口を開く。



「クラベル先生! 私も一匹貰っていいですか?」

「おや? ネモさんは入学時にポケモンを……。……あげていませんでしたか」

「はい! あのときは育てたいポケモンが別にいたので! でも、今は二人と一緒に新しいポケモンを迎えたいです!」

「なんと、素敵な心がけですね。ぜひおふたりと同じスタートラインから始めてみてください」

「やった!」



そしてネモは、先程アオイのおさげで遊んでいたニャオハに目を向ける。



「じゃあ、ニャオハ! よろしくね!」

「はにゃあ」



全員ポケモンを選び終わったところで、ネモが「さてと!」とひと息ついた。



「ポケモンも選び終わったことだし、さっそく勝負しなくっちゃ! 下のビーチで待ってるから、準備できたらすぐ来てね!」



そう言って、ネモは返事も聞かずにビーチまでササーっと走っていってしまった。



「……ネモさんはポケモン勝負が好きすぎますね」

「えーっ、でも私好きです! ああいう子! ハルト、早く行こーよ!」

「戦闘狂が二人……暑苦しい……」

「戦闘狂じゃないし」










「職が見つかりましたぁ〜♡」

「サム……。ちょ、ごめん来ないで」

「待って待って待って、待って……!」



ジムのドアを閉めようとすると、Aが焦ったようにガッと反対側からドアを掴んだ。月日が(なま)らせた体では、彼女にさえ反抗できないのが悔しい。



「ごめん、言い方がキモくてごめん! ちょ、ホント……力つよッ……」

「Aも十分強いんだけど……」

「職が見つかったの。アカデミーの今の校長先生が元研究者でね」

「それは知ってる」

「校長室にも研究用の機械があるから、良かったらそこを拠点にポケモンの研究をしてみませんかって」

「それは何より」

「昨日のことまだ怒ってるの? 執念深い奴は恋人できないよ」

「余計なお世話だって」



と言いつつ、昨日と特に変わった様子のないAを見ていたら、昨日のことが心底どうでもよくなってきて、結局ぼくが折れてドアを放した。





____

ゲッコウガの変幻自在、エースバーンのリベロ、
そしてマスカーニャの変幻自在。

つまり今回公式が優遇したい御三家はマスカーニャ。

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作者名:昆布の神 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/fullmoon721/  
作成日時:2023年2月25日 23時

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