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あたしの部屋 ページ10

2階南東の部屋。扉には木製の大きな音符にサックスを吹くリボン着けた梟。サックスから出た音符カリグラフィーで名前が書かれたドアプレートが下がっている
『…なつかし』
八代「それ翔兄が作ったんだっけ」
『ん、しょーのは、あたしが、つくった』
隣の部屋ドアにはピグランドアノの開いた大屋根にかすみ草と向日葵で描いたフレームの中に漢字で翔と書いたプレートが掛けてある
「ハンドメイドは2人揃って得意だったんだ…っていうかAちゃん昔から梟好きなんだね」
『こどものころ、たかじょう、みて…すきになった』
土岐「それって俺連れてって貰ったよね」
『うん。うえのけ、ぷらす、しゅんくん』
ドアノブに手を掛けて目を閉じて深呼吸すると繋がれた右手にキュッと力に包まれた。大丈夫、大丈夫
扉を開けると、出て行ったあの日とほとんど変わらない部屋。この部屋を使ってた時と同じように窓際に進みチェストの中フレグランスをカーテンにスプレーしてから窓を開けると、風と共にあの頃大好きだった香りが広がる
「金木犀の香りだ」
『だいすき、だったから』
チェストを開けるとズラっと並んだ金木犀の香水やフレグランス、お香や練り香。金木犀の香りを片っ端から集めてた
「すげ…って未使用?」
『もったい、なくて…あけたら、へっちゃう、じゃん』
「wwww」
『…コレは、もってかえる』
「使うの?ww」
『たぶんw』
壁にはコルクボードが貼ってあり、今まで飼ってたペット達の写真が飾ってある
八代「おー、懐かしい…」
「ナイトがちいせぇ!」
土岐「この2匹知らないや」
そっか、キングとクイーンは隼君がこの家来る前に亡くなったから知らないのか
『きんぐ、くいーん、びしょっぷ、ないと、ぽーん』
「え、ポーン超美猫!!」
ポーンは翼が向こうへ一緒に連れて行った、美人だけど物凄い…
『つんでれ、さん』
「最高じゃん!!撫でたーい」
『ぜったい、さわらせない。あれるぎー、きけん』
「分かってマース」
コルクボードの隣にあるシェルフには大好きだったCD、小説と一緒に小学校から高校の卒アルもしまってあった。翔ちゃん離れのためこの家を出て行ったから、あたしちゃんと高校の卒アル見てないな…手を伸ばし卒アルを取って開くと懐かしい人達の顔。懐かしいクラスメイト達と並んで笑う翔ちゃんに手が止まる
「卒アル?って、え…見ていいの!?」
『いいよ…たばこ、すってくる』
続きを見るのが怖くて翔君に手渡して、逃げるように自分の部屋を出た

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作者名:福招猫 | 作成日時:2021年9月20日 23時

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