季節の呼吸を持つ少女【鬼滅の刃】第壱話

第拾肆話 ページ16

手鬼「そうだなぁ。
特に印象に残っているのは弐人(ふたり)だなぁ…
あの弐人、珍しい毛色の餓鬼だったなぁ、壱番強かった


宍色の髪をしてた
口に傷がある

もう壱人は花柄の着物で女の餓鬼だった
小さいし力もなかったがすばしっこかった

」


炭治郎「ハァッ…」


揺れる眼の焦点をガタガタと震わせる


『ッ…酷い、酷過ぎますッ!』
手鬼「鬼に酷いなどいない。これが普通だからな…フフフフフ!!」


炭治郎は考えていた


炭治郎(「この鬼に、殺されていたっ？
でも俺は、弐人と…ッ」)


そう考えていると…


手鬼「そのお面、目印なんだよぉその狐の面がなぁ」


と云い数本の手で炭治郎を指差す


手鬼「鱗滝の彫った面の木目を俺は覚えている。
あいつが付けていた天狗の面と同じ彫り方。

厄除(やくじょ)の面と云ったか？
それを付けているせいでみんな食われた
みんな俺の腹の中だぁ」


炭治郎は冷汗をかいだ。息も荒くなっていく

『！(「怒り」と「恐怖」それと「悔しみ」などの字が見える)
もしかしてあったことがあるのッ？』


普通はあり得ない事
しかし、貴方は実際に似ている経験がある為解り合った

それは母親の声…

聞こえるはずのない声が傍で聞こえる経験があったから解ったのだ…


手鬼「フフフフフ。これは全部鱗滝のせいなんだよぉ？
鱗滝が殺したようなもんだぁ！

クフフフフッ

これを云った時、女の餓鬼は泣いて怒ってたなぁ

フッフフフフ…

その後直ぐ動きがガタガタになったからなぁ

フフフヒヒヒャヒャヒャ！

手足を引き千切って(・・・・・・・・)それから〜…」


炭治郎「ギィッ！！」


完全に怒りにまっした炭治郎は何も考えず手鬼の方へ走っていった


『待ってください!!』


しかし、その声は炭治郎には聞こえなかった

手鬼は無数の手を伸ばして炭治郎を襲う
しかしほぼ全ての手を斬る
炭治郎は斬りながら手鬼の方へ走っていった


炭治郎「やぁあああああああ！！」

…

錆兎「落ち着け炭治郎。
呼吸が乱れている

もういいんだ…、俺達の事は…」


なんて言ってることすら、炭治郎は知らなかった

…


(『呼吸が乱れている、これでは危ない』)

貴方は何かに気づいた
真正面に向かって走る炭治郎に右(貴方から見る左)から手が伸びていた


『避けてください炭治郎君!!』


しかし、それは僅かに遅かった
拳は炭治郎の右側(貴方から見る左)に当たった

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