【呪術廻戦】私の贖罪

罪はたち あまり やっつ ページ30

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路地裏で一方的暴力事件が起こっている頃、Aは禪院甚爾に「なんであの時置いていったんですか」等の文句を散々言っていた。


本人に悪びれた様子は全く無かったし、うるさく言ったところで反省する訳でも無いので、Aもそこは諦めている。




そしてその次の日。

この前の三人の内二人に手を出したことでAは父に叱られてしまったのだが、それのどこが悪いのかさっぱりなのだ。




(だって、先に喧嘩売ってきたのはアイツらだし…)




喧嘩を売ってきたのは相手が先でも、手を出したのは私が先だと。




(…でも、手を出そうとしたのもアイツらが先じゃない？)




…………私、避けたな。

何度も避けて、一度も殴らてないにも関わらず私は何度も蹴りをかましている。



要はやり過ぎということだ。



じゃあ次からは一度殴られてみよう。正当防衛で多少の暴力は許されるかもしれない。




それがいいね、そうしよう。そう纏めていた所、私にお客様が来たという。

…予定に無い。しかも客間で待ってるなんて珍しい。絶対五条じゃないじゃん。







❀❀❀






＿＿＿…やっぱり五条ではなかった。




客間に着いた私と緊張した様子で向かい合っているコイツ。

私の記憶違いでなければ前の三人の一人目。一番怪我させた人だけど、一体なんの用だろうか。




「あの、俺、川内和真って言うんだけど。この前はごめん」

『…どうも、こちらこそ』




(何？覚えろって？？)




少し話してみたところ、彼は前のことを謝りに来ただけみたいだ。連絡先交換しようと言われた時は断りました。




「あ。そう言えば、あの時逃げた…アイツにもあの後やり返したの？」

『え？』




…やり返した？三人目にも？




『なんの話です？』

「え？違うの？」




身に覚えの無いことを聞かれて聞き返すが、彼もきょとんとしている。でもアイツ…と口ごもって何でもないと言った。




『どういうことですか？』

「えっ、と…アイツ、昨日ケガしたみたいで」




君に手を出したら報復がある、みたいなことを言ってたから…てっきり。と川内さんは控えめに続ける。




(……何それ)




私の知らない所で何か起こってるようで地味にホラーなんだが。

私に手を出したら報復がある？それはつまり、私の名前でも出したのか。




『…その話、詳しく話して』

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