雅 -miyabi- 第3章 (ページ8)

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＜断片的な記憶①＞

EXOの宿舎に
お世話になって一週間

長い間お店を休みにしたのは
あの時以来だった

先生がお店と家の部分の
セキュリティを強化させたいと
おっしゃってくれたので甘える事にした

そして、お店に出れない代わりに
EXOのマネージャー補佐をする事になった

主にチャニョルのお世話

私のせいで怪我をさせてしまったので
できる限りの事をしたいと
先生にお願いしたのだった

ある日、風に当たりたくて
ベランダへ行くとミンソクがいた

『ミンソク…？』

振り返ったミンソクは
何処か悲しげな顔をしていた

XM『ヌナ、どうしたの？』

『ちょっと風に当たりたくて…』

私はミンソクと同じように
ベランダに出た

XM『ちょっと待ってて』

ミンソクはそう声をかけると
部屋に戻っていった

しばらくして、
カラカラと窓が開いたかと思うと
ふわっとブランケットが被された

XM『風邪ひいちゃったら大変だから』

『ミンソクは？』

XM『俺…？大丈夫、一応持ってきた』

そう言って
ブランケットにくるまるミンソク

なんだか、
小動物みたいで可愛かった

『ふふ…』

XM『なに？』

『なんか、小動物みたいに可愛かったから』

そういうと、そう？と
首をかしげるミンソク

持ってきてもらった
ブランケットに私もくるまった

『…』

あったかい…
ちらっとミンソクを見ると
じっと夜空を眺めていた

XM『ねぇ、ヌナ…
早くお店始めたいよね…』

『そりゃねー、だけど…
みんな心配してくれてるのもわかってるし』

でも、前回より改装期間が長い
もしかしたら、私の知らない所で
何かが動いているのかもしれない

最近、閉じられている部屋に入るのが
怖くて仕方ない

たぶん、あの思い出せない記憶と
何か関係しているに違いないと思う

『ねぇ、ミンソクさ
私の部屋に片づけに来てくれた時
何かあった？』

XM『え…？』

やっぱり動揺してる
何かあったんだな…

『思い出せないんだけどさ…

改装期間が前回よりも長いし
最近、ドアの閉まってる部屋に入るのが
怖くて仕方ないの…

思い出せない記憶の中に
鍵があるんだろうなって』

ミンソクは驚いているようだった

？「そうですよ、
思い出せない記憶が原因です」

声がして振り向くと
そこにはチャンミンがいた

CM「だけど、その記憶は
思い出さないほうが
Aのためにもなるんです」