雅 -miyabi- 第3章 (ページ48)

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番外編19 ページ48

CM side

CM『だって、女の人って
詮索するの好きじゃないですか
それに…』

『それに？』

CM『アンチやサセンが
攻撃してくるかもしれない』

心配です、と僕はAの肩に顔を埋めた

『あは、大丈夫
私、そういうの慣れちゃったから』

CM『慣れた？』

『ほら、熱愛報道が出た時』

あの時、たくさんの誹謗中傷が
ネットで書かれてしまい
Aも少し病んでしまうことがあった

『でも、それは
チャンミンが好きだからこそ
書き込んじゃう事なんだろうなと思って』

CM『わかんないですよ、人なんて
裏でどんな風に思ってるのか
わからないんですから』

『それはそうだけど、
これが嫌だ！嫌い！とか
ちゃんと言える人って
ある意味凄い事だと思わない？』

CM『え？』

『裏で思ってる事って表に出さなければ
絶対にわからないじゃない
人の気持ちなんて、感じ取れることは
滅多にないんだし…

ちゃんと、人に言えるのって
大切だと思うんだ』

スマホの画面を見て
少し寂しそうにするA

『私さー、助けられなかったじゃん？
結唯の事、だから少しでも
いろんな人の話を聞いて
人の役に立ちたいなって』

妹さんの事を悔やんでいるからこそ
ファンのコメントには
どんな事でも反応してしまうようだ

CM『Aらしいといえばらしいか』

『え、なに？』

CM『なんでもありません』

僕は、ポンとAの頭を撫でた

CM『そういえば、体調大丈夫なんですか？』

『え、うん、平気だよ』

CM『無理、しないで下さいよ？』

『あは、分かってるよ』

ここ数日、Aの体調があまり良くなくて
病院に行くように勧めているのだが

CM『全く行ってくれないんですよね…
どうすればいいですか？』

撮影現場に向かう車の中で
ヒョンに問いかけてみた

YH『無理やりにでも
行かせた方がいいんじゃない？』

CM『ですよねー、やっぱり』

YH『そういえば、ずっと思ってたんだけど』

CM『なんですか？』

YH『なんで、チャンミン、
Aの前でも敬語なの？』

CM『え、敬語になってます？』

YH『うん、なってるよ』

CM『それは無意識でした…』

まぁ、無理に直さなくてもいいけど、
とヒョンは言うので、直してない

昔からの癖だし
Aもそこまで気にしていないしね

CM『さて、行こうかな』

今日は、お店に出るという事で
撮影が終わった後、迎えに行くことにした