星野源の奥さん…みたいです。 (ページ21)

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「はぁ…やっと帰ってこれたぁ…。」

「よく頑張りました！」

よしよしと頭を撫でると「Aも。」って撫で返してくる。

「とりあえず家に入らない？」

「…確かに。玄関先で何やってんだよな。」

源はお風呂に直行し、私は夕食の準備に取りかかった。

誰かの為に作る料理は楽しくて、思わず鼻唄が…。

「あ、俺の歌。」

そう言って髪を拭きながら鼻唄に合わせて歌い出す源。

私が恥ずかしくて黙るとそのまま歌い続け、最後にポーズを取った。

「星野Aさんだけに捧げる恋の歌でした～！」

コンサート風に手を振り、満面の笑みで抱きついてくる。

「他にリクエストは…ある？」

「い、いいよ、疲れて「Aの為に歌う歌は疲れない。」」

「あ、ダメだよ！」

そっとつまみ食いをしようと伸びてきた手を注意すると拗ねた顔をして頬に唇を合わせてきた。

「…後でAも喰い「ほら、運んで！冷めちゃうから。」」

何を言おうとしてるのかわかった私は、言葉を遮ってサラダの入った大皿を手渡す。

「あ、真っ赤…可愛い～。」

「かっ、可愛くない…。」

熱く感じる頬を撫で、たまには…と買っておいたワインを取り出した。

「久しぶりに飲んだら酔ったかも。」

「何でいきなりワインなんか？」

「うーん、源が帰ってくる！って、嬉しくて浮かれて買っちゃった。安かったし…。」

安かった…という言葉に反応し、源は「そっか。」と笑う。

「安かったんなら仕方ないな。」

「や、安かったからじゃ「わかってるよ。いじりたかっただけ。」」

「意地悪そうな顔～！お風呂入って来る…ね？…あれ？」

頭はスッキリしていて泥酔してる感じはしないのに足がふらつき、所謂お酒が足にきている状態。

「一緒に…入ろっか？」

「は、恥ずかしいからいいよ。それに源はもう入って「お願い！1回で良いから一緒に入ろ？」」

手を合わせて眉を下げた顔は可愛くて…思わず頷きそうに…。

「っ、あ、ダメ。やっぱり恥ずかしい。」

「やっぱりって、検討してくれたんだ？」

「…源が可愛いからつい…。」

「でもさ…夫婦なんだし、仕事で離れる時も多いし、甘えられる時に甘えておきたいな～なんて。」

そう言って私を抱き締め、「入ろ？」と微笑んだ。

「甘えられる時…。そんな言い方されたら悩んじゃうよ。」

「悩んでる時間が勿体ない。ほら、立っ「電気は…消してね？」」

源は少し残念そうな顔をしたけど、唇を尖らせると慌てて大きく頷いた。