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それに出会ったのは偶然だった。
偶然流れてきて、なんとなく拾い上げたらまだ生きていた。
「お！起きたぞロー！」
「喜ぶなよ、敵かもしれないんだぞ！」
などと言いながらも火を起こして濡れた服を乾かしてやったり、冷え切った体を温めるように毛布で包んだりと随分甲斐甲斐しく動く幼子をコラソンは微笑ましくみていた。
それはゆっくりと体を起こすと状況を確認するように周囲を見渡した。
「お前海を漂ってたんだ。覚えてるか？」
血の気の薄い瞼の下から現れた薄紫の瞳がコラソンを見つめる。ゆっくり2回瞬きをした後、こくんと一つ頷いた。
「どこからきた。名前は、お前幾つだ。どうして海なんかに…」
いくら問いかけてもそれはぼんやりと目を瞬かせるだけで何も答えない。
無言の押し問答に困り果てたコラソンが振り返るとローは大きくため息をついた。
敵かもしれないと言ったのは勿論本心だった。
上等とは言えないでも比較的整った身なり。その割に服の下は傷だらけだった。撃たれた跡や切られたり刺されたりした跡は普通に生活している人間に出来るものじゃない。
商船か海賊か、どちらかと言われれば後者の可能性が圧倒的に高い。
「聞こえねぇわけじゃないんだろ？喋れないのか？」
「コラソンみたいに？」
「俺のは悪魔の実の能力だ！」
何も言わずに、ただぼんやりと見ていたそれがゆっくりと動きだしたことに2人は気がつかなかった。
袖を引かれ、驚いたコラソンが振り返るとそれは地面を指差し首を傾げていた。
「な、なんだ？…えっと…」
［耳は聞こえない 2人の話はわかる
喋れる でも うまく話せない
落ちたときは偉大なる航路にいた 正確な場所はわからない
年は17か18ぐらい 名前はない］
薄く雪の積もった地面に書かれた返答は簡潔で読みやすいように少し角張った文字だった。
「名前がないって…」
［いらないと言われたから］
坦々と綴られる文字もそれを見つめる表情からも、何一つとして感情が伝わってくることはない。
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トト(プロフ) - 早桃さん» ああ、そんな、恐れ多いです！ありがとうございます！のんびり楽しんでいってくださると嬉しいです。頑張ります！ (2023年3月17日 17時) (
レス) id: 2fbe74351e (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - え､､､？めちゃくちゃ最高な作品じゃないですか？？ありがとうございます！もう面白すぎて一気に読んじゃいました！これからも無理せず更新頑張って下さい！応援してます！ (2023年3月16日 22時) (レス) @page14 id: 363e501944 (このIDを非表示/違反報告)
トト(プロフ) - 名無しの権兵衛さん» うわー！いつもありがとうございます！いつものごとく見切り発車ですが頑張ります！ (2023年2月19日 9時) (レス) id: 2fbe74351e (このIDを非表示/違反報告)
名無しの権兵衛 - やったーーーーー！！！！続編だーーー！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！！ (2023年2月19日 6時) (レス) @page2 id: 415bc119d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トト | 作成日時：2023年2月18日 19時
