◆届かない声 ページ11
魈と別れ、俺達は璃月港へと戻って来た
この璃月の街の景観を一望出来る、人気のない場所へと向かい、一息ついてから昼間の出来事を彼女に問う事にした。
「A、嫌な事を思い出させてしまうかもしれないが
昼間、君は酷く動揺していたみたいだった。あのような魔物は初めてだったのか？」
『ううん。多分初めてじゃない。私も良く分からない……
けど、声が聞こえた』
「声？」
『変に聞こえるかもしれないけど、魔物が何か言ってたの。沢山喋ってたから聞き取れはしなかったけど
はっきり聞こえたのは“見つけた”って言ってた…』
「彼らは確かに喋るが、俺達との言語が違う。君はそれが言葉として認識出来ると言う事か？」
『うーん？わかんない。わかんないけど、彼らが危害を与えようとしてたのは分かったよ。
怖かった！怖かったけどでも、私はっ…』
彼女の言葉が徐々に熱を浴びていく
ここで彼女が何に怯えていたのか俺には伝わった
『鍾離さんをっ…失う…のがっ…怖か…』
「っ…そうか…心配を掛けたな」
『だって…あんなに沢山っ…しかも、魈が倒して行く度に聞こえるの。“痛い” “次こそは”って沢山っ
それに魈もっ…苦しそうで……！』
「聞いて悪かった。もう充分だ」
俯いて弱さを吐いた。弱い自分が情けなくて
私を守ってくれた彼を護ろうと出来なくて
ただ、ただ弱さを吐いた自分が彼の目を見れる訳がなかった。
私は震えていただけ。
情けないっ
そんな事ずっと道中思ってた。
彼の優しさを感じていると
ふわりと香った。
鍾離さんの香り。とても近くで香った。
『何で鍾離さんが謝るの？ここまで良くしてくれて、しかも、私の吐口の的にされてるのにっ』
「俺が聞きたかったんだ…だが、興味本位で君を傷付ける事になってしまった。謝らない訳が無いだろう」
『…ぐしゅ』
「それに、本来聞きたくもない事が無理矢理聞こえて来るんだ。それは大きな負担が掛かる。無理も無いだろう」
『…でも、やっぱり怖いものは怖い。でもでもでもこんな事で泣きたくない。早く思い出して胡桃や鍾離さんに迷惑をかけたくない』
「そう日は経っていないし、身に覚えのない事は誰であろうと怖いものさ。堂主や人に迷惑を掛けたくないのも分かるが、俺だけでも沢山迷惑掛けてくれ。俺と君の仲だからな」
『嫌っ』ムスンっ
「ハハッ」
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葉(プロフ) - わわわわわっ申し訳ありませんんっありがとうございますっっ！気が付きませんでしたっっ！外しましたっっっ！ご報告ありがとうございます！ (2023年2月8日 17時) (
レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！外したほうが良いと思います｡ (2023年2月8日 11時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
葉(プロフ) - あぁあありがとうございますっっ色々書きたい話し沢山あるので頑張って更新出来たらなぁと思います！とても励みになりますご感想ありがとうございました！ (2023年2月7日 19時) (レス) id: b63a4d1e18 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - 更新頑張ってください！！！！ (2023年2月7日 16時) (レス) id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
ももももももつつつ - いいですね、この関係性というか話の進み方構成というか、、好きです…… (2023年2月7日 16時) (レス) @page32 id: 0eb447a2e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺翠 | 作成日時：2023年2月1日 10時
