2.アツヤ参上 ページ3
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「やっぱり来たか!俺の可愛い妹よ!」
『げっ。アツヤ兄さんまで……』
「何だよ、その嫌そうな顔は」
『だって、兄さん達今日部活には来ないって言ってたのに……』
今日の朝、吹雪兄妹はこんな会話をしていた。
『兄さん、今日は部活行くの?』
「ああ、今日はグラウンドを他の部が使う事になっていてね、部員集めは他の人に任せているから僕達は行かないんだ。ね、アツヤ」
士郎兄さんがコーンスープを飲みながら言った。
「そ、そうだ。A、サッカー部に入るつもりなのか?」
アツヤ兄さんはご飯をかきこんでいる。
『いや、まだ決めてないよ』
こう答えておかないとまた面倒な事になる。
「そうなの?Aならサッカー部に入ってくれると思ったのに……」
「入ってくれないのか……」
二人は残念そうな顔をして私を見てくる。
『も、もう学校行くね。行ってきます!』
私は逃げる様に家を出て行った。
「確かにそう言ったけどな」
「騙されるAもAだよ」
騙される?私が?兄さん達に?
『嘘だったって事?』
「だって今日僕達が部活行くって言っていたらA、絶対ここに来てなかったでしょ?」
『それはそうだけど……』
パン、と手を叩く乾いた音が部室に響いた。
「はい。じゃあ今日は新入部員も入って来た事だし、練習は明日から。今日はここまで」
士郎兄さんの言葉で各々が帰りの支度を始める。私も部室を出ようとしたその時ーーー
肩を掴まれた。
「まさか、僕以外の人と帰るとか言わないでね」
「兄貴、正確には俺達だろ?」
Aが一人で登下校出来る時は今日の登校で最後だったのかもしれない。
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氷の疾風(プロフ) - タピタピさん» わわわ、尊いだなんて……ありがとうございます!!!最近多忙で中々まとまった更新時間が取れませんが完結させられるよう頑張ります! (2020年1月22日 22時) (レス) id: 61b7fc8a8d (このIDを非表示/違反報告)
タピタピ - お話し内容ちょー好きです......尊い.....これからも頑張って下さい!応援してます! (2020年1月21日 21時) (レス) id: ce0225beb5 (このIDを非表示/違反報告)
氷の疾風(プロフ) - コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!!これからも更新頑張ります! (2019年8月28日 11時) (レス) id: 61b7fc8a8d (このIDを非表示/違反報告)
ひらはらひらは(プロフ) - 吹雪兄弟すごいな…とっても面白いです!続き楽しみにしています! (2019年8月28日 7時) (レス) id: 8fced89393 (このIDを非表示/違反報告)
氷の疾風(プロフ) - みなさん» コメントありがとうございます!吹雪兄弟は個人的にそういうイメージがありまして笑 これからも頑張って更新していきます! (2019年8月27日 11時) (レス) id: 61b7fc8a8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷の疾風 | 作成日時:2019年8月24日 15時