【小説】転生者達の高校ライフ

○42話〈リウ〉 ページ42

『…はぁ、今日もやりますか…』


俺はリウ、冒険者。今日も今日とてモンスター狩りに出かける。

だってそうしなきゃ生きられないしな。本当だったら今すぐにでも宿屋に帰って寝たい。

さーてと、今日はどんなクエストやろうかな。

できれば、楽で報酬が高い奴…ま、そんなうまい話なんてそうそうないけど。


「おーい、リウ、お前宛に手紙届いてるぞ！」


クエストを物色していると、冒険者仲間が俺を呼ぶ。

は、手紙？手紙をもらうような相手なんていないはずだけど。

…もしかしたら、この前借りた金の請求か？…いやいや、借りたの3日前だぞ、いくらなんでも短期すぎだろ。

俺は声をかけたやつにすぐいく、と返し、カウンターに行ってギルド職員から手紙をもらう。

そういえばほかのやつらも手紙もらってたよな、という仲間の声を聞き流しながら、俺は封筒に手をかける。

中を開くと、そこには異世界に行ってもらうだの学校生活を送ってもらうだの、ふざけてるとしか思えない内容がつらつらと。

「なんてかいてあるんだよ？」

「悪戯だよ、悪戯。なんか異世界とか書いてあって――」

仲間の質問に俺がそこまでこたえかけたとたん、聞き覚えのない声が頭の中に響いた。


３.



2.



1.



「っおい、リウ！？」

そう仲間の声が聞こえた気がしたけど、俺の意識はそこで途絶えた。




.




「どこだ、ここ…」

ギルドの中から場所は一変、俺は見覚えのない場所にいた。

状況確認の為辺りを見回すと、そこには同じく飛ばされてきたであろう大勢の人たち。

とりあえず顔見知りを確認し、良かったと安堵した。

だってこの状況で一人だったら完全にパニクっちゃうしな。

そんな事を思いながら、俺は人の居る方向へ足を進めた。

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