【小説】転生者達の高校ライフ

○31話〈アズマ〉 ページ31

管理人の男から渡されたネックレスと制服。ネックレスなんて付けたことがないぞ…どうやるのだろうか…？

「う"ーっ」

タダでさえ慣れない服なのに…やっぱり生まれつきとはいえ片腕が無いのは不便だ。

「んっ…んっ」

ネックレス付けれないなぁ…あっ、ついた！
鏡を見ると､俺の水色の髪は暗い茶色になっていた。なんか変な感じだ。
それにしても､制服はボタンが多いな…俺の服はホック式だったから片手でも楽だったんだが…何回やってもボタンが掛け違ってしまうぞ…はぁ､もうこれでいいや。諦めよう。こんなこと(着替え)に時間をかけて他の人の迷惑になってしまうからな…！

「ふぅ」

案内された個人の部屋から出て､集合場所へと向かう。それにしても､能力を使っては行けないというのはなかなか…いや､そもそもあまり使う事の無い能力だったから俺個人としては平気だが…能力を多用していたヤツらは大変そうだな。

集合場所へと行くと､既に数人集まっていた。なるべく壁際に寄って待機する。ちらほらと視線が刺さるがまあ俺は､猿轡に片腕が無い長身の男だ。見た目が物珍しいのだろう。職場でも新人からはそういう視線を投げられたしな…
そう考えているとバタバタと足音が聞こえた。うげ､この足音は"アイツ"だ…
はぁ､どう厄介事にはなりませんよーに！

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