ねぇ、そばに居させて？【地縛少年花子くん】 (ページ11)

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きゅー。【トイレの花子さん】ページ11

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⚠少しオリジナル要素が出ます。ご了承くださいませ。⚠
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　花子くんの叶えた人間に戻る、誰でもいいから両想いになる、という願いの代償は寧々ちゃんの労働力。
　さいきん、私一人だと抑えきれない程怪異が暴れがちだったから、丁度良かったのだろう。寧々ちゃんは顔を真っ赤にして、何やらえっちな事を考えていたらしいが、まぁ、夢見がちな寧々ちゃんのことだ、仕方ないだろう。

「さ、じゃあもう1つ。
今度は寧々ちゃんの呪いを移す仕事だけど……
コレには寧々ちゃんにも手伝ってもらわなきゃ行けないの
やり方は今から教えるよ」

　やり方はとても簡単だ。先程造り上げた、薄紅色の札を横半分に折り寧々ちゃんが口に挟む。そして私が呪文を唱え終わったら、寧々ちゃんが手を合わせ、私に向けて札を口に挟んだまま息をフッと吹きかければいいだけだ。

「我、呪いを受け取りしモノ
我が身体を代償とし、悪しき力移りたり
願わくば、彼ノ者へ呪いの代わりに安寧を授け給え」

　寧々ちゃんがふぅっと息を吐けば、札の文字が鈍色に輝り、私に吸い込まれていく。
　全ての文字が体に吸い込まれたかと思えば、左二の腕に読みづらい文様が刻まれ、ズキリとした痛みが現れた。寧々ちゃんと花子くんにはそういった様子を見せないように平然としているが、どうやら寧々ちゃんにとっては文字が吸い込まれたり急に体に文字が出てきたことに驚き焦ったのだろう。呪い写しの儀式が終わった途端、私に駆け寄って一気に声をかける。

「光璃大丈夫！？文字吸い込まれてって、体に変な模様できて、え、痛くない？苦しくない？平気！？」

「寧々ちゃん落ち着いて、私は大丈夫だよ！
この文様は呪いが移ったって証拠だよ
でもな、これじゃあ半袖着れなくなっちゃったね」

「そうじゃないでしょーが！でも、大丈夫なら良かったぁ……！」

「ヤシロ～、泣いたらまた鱗でちゃうヨ？
ほーら、遅くまで残ってると先生に怒られちゃうぞ～帰った帰った！」

そう言って、花子くんが無理やり寧々ちゃんを教室から押し出せば、ドアを完全に締め、白杖代が鍵をかけた。