愛を知らない王女が、愛を学ぶ物語【7】

第314話 ページ30

リベラside


一人の女性として

あなたを

愛しています。


あのキリトが

私を...

私をっ...




リベラ「っ...!?」

ユラス「リベラっ」



キリトの言葉の意味を理解した瞬間


私は、またあの魔力が湧き上がってくる感覚に襲われた。


リベラ「キリトっ...ちょっと待ってて...!魔力が...」

キリト「ま...魔力?」


せっかく嬉しいことを

幸せで仕方がない

1番嬉しい言葉を言ってくれたのに


リベラ「キリト...ほんとごめん!電話切らないでね!」

戸惑うキリトに、それぐらいしか言えなかった。





早くこの魔力を出したいけど

でも...

いつもと違う...


今までにないぐらいの気配の膨らみ様に驚きを隠せない。

湧き上がる魔力がいつもと明らかに違う。


ユラス「リベラっ...!携帯預かるぞっ...」

私はふらつきながらリニャーノに携帯を手渡す。

リニャーノは私から携帯を預かると、すぐにそれを耳に当てて話し始めた。

ユラス「キリト殿!邪魔して申し訳ない。今リベラをとてつもない大きさの魔力が包み込んでいる。これまで何度かあったのだが...その大きさと気配がいつもと全然違う。キリト殿っ...これはもしかしたら...!!」


もしかしたら


今魔力を放出しても


体に残っているかもしれない...!!!





私はぐっと魔力を出す構えに入った。

それまでキリトの質問を受けて状況を伝えていたリニャーノも、ピタリと黙り込んで私を見つめる。

全身に集まる魔力を

すべて出せるように...


全神経を両手に集中させ、目を閉じる。

いつもと魔力が集まるスピードが違う。

これは...もう出せるーー!!



リベラ「はぁーーーーーっっ!!!!」

今か今かと放出されるのを待っていたかのような魔力を

一気に力を込めて、すべて放出した。







その魔力は...

リベラ「っ...!!!」




今までにない勢いと強さで

ラサゴベアとキーピングの魔力をゆうに超えた


...この星最大のものであることに間違いなかった。






そして


リベラ「リニャーノ!!!」

ユラス「リベラ、お前...」


あれだけの魔力を出したにも関わらず

私の全身には





先程に劣らない魔力が溜まっていた。





リベラ「リニャーノ...これは...」

私は、リニャーノの元へ駆け寄った。

彼女は眩しいほどの笑顔で言った。

ユラス「ああ、間違いない。」

そう言って私は携帯を手渡された。


私はそれを受け取り、向こう側のキリトに叫ぶ。




リベラ「っ完全復活したよーーー!!」

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