第304話 ページ20
リベラside
ラサゴベアにじりじりと壁に追いやられながら必死に抵抗する。
ラサ「また体調を崩したと聞いてお見舞いに来てあげたんですよ?なんですかその物言いは。」
リベラ「場所が場所だっつってんの。一応これでも私は女子なんだけど。」
そう言いながら、ダメだ。と思った。
さっきから微笑するばかりで私の言葉なんかちっとも届いちゃいない。
こいつには何言ってもダメだ...。
ラサ「突然体調を崩すことが多くなりましたね。やはり忙しいですか。」
なんでここに来たのか全くわからない私は顔を歪ませる。
リベラ「...そんなこと聞くためにわざわざ来たの?」
私がそう言うと、ラサゴベアはハハッと軽く笑った。
ラサ「お見舞いに来たと言っているでしょう。」
リベラ「そんなわけない。」
即答した私に再びラサゴベアが軽く笑う。
ほんっとに自分のペースを保つ奴...。
どうもこいつのことは読めない。
ラサ「では正直に言いましょうか。明日のことでお話しに来たんです。執務室に呼び出そうと思ったけどなんと休憩中だそうで。それは可哀想だと思い、自ら出向いたんですよ。」
私はふーんと言いながらラサゴベアを睨む。
嘘は…ついてないみたいね。
そうわかったところで、疑問点を口にした。
リベラ「明日のことって?clock総会のこと?」
その言葉を聞いたラサゴベアは指をパチンと鳴らして人差し指を私に向け、片目を閉じて言った。
ラサ「ご名答。」
ラサゴベアって...こんなこともするんだ...。
驚いて硬直している私には構わず、彼は話し始めた。
ラサ「明日早朝出発だということは伝えましたね?」
私はうんと頷く。
昨日呼び出されてそう聞いた。
私の反応を見て満足そうな顔をしたラサゴベアは続けた。
ラサ「早朝出発に加えて言うと、明日はここに戻ってこれません。そもそも総会が明日1日で終わるかが怪しいのですが、もし1日で終わったとしても夜遅く。既にホテルは取ってあるので、それ相応の用意をしていて欲しいのです。」
笑顔でそう言うラサゴベアの目を
じっと見つめた。
彼は今嘘をついている。
私に宿泊の用意をさせるのは、地球に幽閉するため。
本来なら用意も何もさせずに幽閉すればいいのだけれど、私の炎の力を組み込みたいファナッカは別。
私を生かしておきたいはずだ。
だから、必要最低限の用意をさせて、その荷物と一緒に地球に送り込むつもりだ...。
彼の目が、そう言っている。
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fruit(プロフ) - neruさん» こんな古くて長すぎる作品を読んでくださって、本当にありがとうございます!!番外編の件、リクエストすごくすごく嬉しいです!!もちろんお受け致します!逐一公開しようと思いますのでお気に入り登録等で通知を受け取ってくださると嬉しいです。しばしお待ちください! (2021年6月30日 14時) (
レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
neru - 凄く面白かったです！もしできたら続編・・・というより番外編を作っていただけないでしょうか？夢主が帰ってきた後と結婚した後で時間が空いているのでその間どんな感じだったのか知りたいです！ (2021年6月30日 6時) (レス) id: be91a01192 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 葵 林檎さん» 素敵なコメントありがとうございます!!時間はかかっていますが少しずつ直している最中です。言い回しが変わったりバッサリカットしたりしているのでぜひ何度でも見返してみてください!ありがとうございました! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
葵 林檎 - このお話、とても好きだなああぁ、と心の底の根っこから思います！ 私はファンタジーがめちゃ大好きなので、もう、何度も読み返します！！ 素敵なお話を作っていただきありがとうございます…！ (2021年2月16日 21時) (レス) id: 2561b1222b (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 愛流鈴さん» お返事大変遅くなり申し訳ありません...!このコメントを拝読して、すごくテンションが上がっております！私自身、あまり自信がなくて作品削除も考えていたのですが、コメントを読んで、この作品は残しておこうと思うことができました。本当にありがとうございました!! (2020年9月17日 12時) (レス) id: 332baaf975 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2018年7月1日 7時
