愛を知らない王女が、愛を学ぶ物語【2】

第87話 ページ48

リベラside

私はゆっくりとカーテンに近づいた。


そして、グッとカーテンの端に力を込め、思いっきり開けた。


シャッ




リベラ「・・・」



そこには、完全に回復して、ベットに座っているラサゴベアがいた。


彼はすぐに目線を私からそらした。


リベラ「やっぱり。起きてると思った。」

ラサ「・・・なぜ。」

そう言いながらラサゴベアが立ち上がる。

私は動くラサゴベアを目で追いながら言った。

リベラ「そんなこと聞くんなら、その大きな気配を消してからにしてよ。」

ラサ「・・・そうですね。今回だけはコムチナに助けられました。」



・・・

ラサゴベアの言葉が耳に入ってこない


ついさっき知った事実


clock


この星最大の連盟


clockの表と裏


衝撃的すぎて、受け入れられなかったけど


ラサゴベアを見て整理できた。


・・・こんな奴をここに居させてはいけない


ラサ「今度感謝を・・・」

思いっきり右手に力を込める。

そして高くその手を振り上げ


重力に任せて振り下ろした。


・・・もちろんその先は、ラサゴベアの左頬。


バシンッ



乾いた音が部屋に響いた。

マナ「!?」

キリト「リベラ様っ」

リベラ「出てって・・・」

ラサ「はい？」

叩かれてもなお動じないラサゴベアに腹が立つ。

リベラ「ファナッカの分際で・・・近づかないで・・・」

ラサ「理由を聞きたいですね。」

私は大きく息を吸って叫んだ。

リベラ「とぼけないで!!clockのことよ!」



リニャーノの言葉が頭に流れ込んでくる

リベラ「この星最大の連盟であり、多くの国が加盟している。その影響力は留まることを知らず、遂に加盟国が100を超えた。・・・ファナッカに本部を置き、加盟国の一体化を図っている、まさに平和を守ろうとしている美しい連盟。」



なんで

なんでリニャーノはこんなことを教えたんだろう。

知りたくなかった

こんなこと...知らないでよかった。



リベラ「・・・でもそんな綺麗な顔は表だけ。本当は、キーピングが主催で絶対的権力を持つ。平和なんてどうでもいい。そんなclockの本当の目的は」




どうして?リニャーノ...


なんでこんなことをわざわざ私に教えたの?




リベラ「本当の目的は...」


ラサゴベアの顔が歪む。

私は出したくない言葉を絞るように言った。




リベラ「アリナレオンバートの、破滅。」







「「えっ・・・！？」







一瞬にして、部屋中に動揺が広がった。

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