第83話 ページ44
リベラside
リベラ「っ・・・」
自然と涙が溢れてくる。
そっか
思い出したくなくて
その現実を忘れたくて
その記憶を消したんだ
怖くて怖くて
受け入れられなくて
その事実を消したかったんだ
けど、思い出したよ
マナが倒れた
ラサゴベアを怪我させた
魔力を操れた
全部、私のせいで
アリナレオンバートをグチャグチャにした
全部私のせい
マナ「...お姉さま!?」
キリト「っ...」
涙を流す私を見て、みんなが驚いた
私は、途切れる息の合間に絞り出すように言った。
リベラ「もう、わかったでしょ。私が女王になれないのは、私が、弱いからよ...」
都合のいいように記憶を消し
人には迷惑をかける
ただの弱いもの
リベラ「私はただの、厄病神・・・。アリオンにいても、何にもならない・・・」
みんなが悲しそうな顔をする
かける言葉も見当たらないような。
そうよね・・・私は、そういう人間。
私は、必要なんてないのよ・・・
ここにいてもっ...
キリト「リベラ様。」
リベラ「っ...」
突然声をかけられ、肩を震わせた。
私はキリトから目を背けた。
キリト「リベラ様が、まだご存じでないことがあります。リベラ様はここで全てを知るべきです。」
思わず、顔を上げる。
一瞬マナの目が揺らいだ気がした。
キリト「実は、」
マナ「待ってキリト！本当にいいの？」
そうマナはキリトを制した。
そして、キリトに近づいた。
マナ「耳貸して、」
マナはキリトの耳に何かを言いかける。
声が小さく、何を言ってるのかがわからないが、口の動きで分かってしまった。
マナ「本当にいいの？あなたが、その事実はお姉様を傷つけるって言ったじゃない。」
キリト「考えが変わりました。今はリベラ様に言うべきです。」
マナ「何で？」
キリト「それは・・・」
と言って、キリトは私の方を向いた。
目が合ってしまい、少し焦る。
キリトはニコッと笑った。
そして、最後はマナの耳に手を添え、私に口が見えないように耳打ちをした。
今度こそ何を言っているのかわからない。
マナ「...。」
キリトの考えを聞いて、マナが納得したようだ。
コクリとマナが頷くと、キリトは曲げていた腰を正し、綺麗な姿勢でマナに言った。
今度はみんなが聞けるような声量だった。
キリト「いいですか？」
マナが、ゆっくりと頷いた。
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fruit(プロフ) - アリスティーナさん» 嬉しいコメントありがとうございます!!こんな昔の作品を掘り起こして頂いて、しかもそんな素敵なお言葉ありがたい限りです...少しずつ暇を見つけながらまだまだ修正していく予定ですので、もっと上手くかけるよう頑張ります。コメントありがとうございました! (2021年6月1日 17時) (
レス) id: 9e79a81734 (このIDを非表示/違反報告)
アリスティーナ(プロフ) - 面白いです！！！！書き方教えて頂きたいくらいです！！ (2021年5月31日 12時) (レス) id: c1ac6cc63c (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - あいさん» お返事遅くなってしまい申し訳ありません...!とても嬉しいお言葉、本当にありがとうございます!少しずつ直しておりますので、もっと素敵なお話にできるよう頑張りたいと思っております。どうぞこれからもよろしくお願いします! (2021年2月27日 4時) (レス) id: b2a1d0f311 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 素敵な話ですね (2021年1月19日 17時) (レス) id: 1883dbefc1 (このIDを非表示/違反報告)
fruit(プロフ) - 月夜桜さん» おおーーありがとうございます！とても嬉しいです!! (2018年1月14日 19時) (レス) id: 1c29b9fd37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fruit | 作成日時：2016年8月11日 0時
