Episode 035:夢野、参戦 ページ41
「──さァ、まもなく後半戦です!日本対オーストラリア、1対3!オーストラリアの2点リードから始まります!!」
するとモニターには夢野のライセンスカードが大きく映し出された。
「そして日本代表の選手交代!なんとアメリカのプロチームで活躍中の、あの夢野Aがアジア予選のフィールドに君臨したーッ!!」
観客席からはかつてないほどの歓声が上がる。
「ヒューッ!!かっけぇぞAーッ!!ファッキンクールだぜぇーッ!!」
とりわけアイザックはハイテンションで指笛を鳴らしまくる。
「……なんだい、後ろの騒がしい外国人は……」
前に座る観客・紀村が呟くと、隣の幼女は菓子をつまみながらいたって平然と応じた。
「うそ、知らないの?夢野Aの所属チームのキャプテン……アイザック・オブライエンその人じゃない」
「ええ!?あのオブライエンがこんなところにいるってのかい?」
慌てて後ろを振り向く紀村。するとアイザックはその視線に気づき、
「ヨォー!俺様のサインをご所望かい?カメラマンのおっさんと……そこのガキンチョ」
気さくに笑いかけた。
「あのオブライエンも注目するとなれば……この試合、ますます面白くなってきそうじゃないか!」
紀村はますます真剣にフィールドを見入るのだった。
「日本は指示通り潰す」
「ああ、容易いことだろう。刻印を持つ者は敵の中にもいる」
オーストラリアのアスとサルが一星とアイコンタクトをとる。
「……唯一の不安要素は奴だ」
アスは淡々としているAを見やる。
「ついに夢野Aを投入してきたか」
「彼に邪魔をされる前に、さっさと片を付けてしまいましょう……ヒヒ……」
ホイッスルが鳴り、いよいよ後半戦がスタートした。
ボールを持つサルの前に立ちはだかるは、何やら不敵な笑みを浮かべた灰崎と吉良。
「寄越せェ!」
ボールを奪った灰崎と吉良は攻め込み、それにつられるように一星も二人の元へと走った。
「おっと、自分からトラップにかかって行くとは……まるでネズミ捕りだ」
離れた所に据えられたAはこう呟き、特に止めもせずに様子を眺める。
「行くぜ灰崎!」
吉良が灰崎にパスを回したかと思えば、次の瞬間──
「はっ!!」
一星めがけて強烈なシュートを打った。
それだけでなく、すぐさま吉良がボールに到達し、
「おらよッ!!」
とどめを刺すように蹴りを入れると、一星は耐えきれずその場に倒れこむ。
「やれやれ。俺が出た途端に物騒なことをしないでくれよ……俺がそう教育したと思われるじゃないか……」
Aは半ば呆れたように呟いた。
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いづう(プロフ) - ハニートースト 通称,ハニトン!さん» 今見ました!申し訳ありません、なぜか夢野くんのイラストは表示されず見れませんでした…(;_;)でも琴平くんは見れました!やばいです!かっこいいい!!!まさか琴平も描いて頂けるとは感激です!!ありがとうございました!! (2018年11月13日 19時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン!(プロフ) - 描けました!是非っ!! (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン!(プロフ) - いづうさん» ま、マジですかっ?!お恥ずかしい…では、喜んで描かせていただきますね! (2018年11月13日 18時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
いづう(プロフ) - ハニートースト 通称,ハニトン!さん» ええええ!?本当ですか!?嬉しいです!実は以前ハニトンさんのイラスト集を拝見させて頂いておりまして、上手だなぁ…と密かに思ってたんです!ぜひぜひ描いてください、こちらこそお願いします! (2018年11月13日 18時) (レス) id: a4beff7793 (このIDを非表示/違反報告)
ハニートースト 通称,ハニトン!(プロフ) - いづうさん» 一応wまたまた質問なのですがいづう様の作品の男主さんを描かせていただいてもよろしいでしょうか…?イケメンすぎてほんと辛いんす! (2018年11月13日 17時) (レス) id: b6696be840 (このIDを非表示/違反報告)
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