【wrwrd】外資系のそっくりさんPart.2【男主】

59…レンガ ページ9

高く値がはる。

もちろんAは裕福な訳でもないので、予算ギリギリでピンチな状況である。

何枚にもわたるお札を軍曹に渡す。

全ての値段を暗記しているのか否か、商品の値札は見ずに、お札を数えていた。


「こちら、おつりです。」


レシートと共に渡されたのは数個の小銭。

口数が他の店と比べて遥かに少ないが、対して嫌な気分になるわけでもない。


「早くて翌日、遅くても一週間以内には届くかと。」


どうやら、輸送してくれるようだ。

財布へ小銭をジャラジャラと入れ、軍曹へと軽く会釈をした後、Aぴくとの元へと行った。


「なんか僕めっちゃイキってましたね…」


軍曹の、ありがとうございました、という短い言葉を背に、店を出る二人。

次は小物を買いに行くために、雑貨屋へと向かっている。


「いやぁ、そんなことないっすよぉ〜」

「煽ってますよね。」


軽く肩を落とすぴくとの横にA。

レンガ造りの洒落た道を歩き、噴水の横を通る。

無駄に視線を浴びる二人は、足早に目的地へと向かった。

全体的にクリーム色をしたカフェと、かなり大きな図書館の間にその店はあった。

白強めの木製で出来ており、屋根はレンガだ。

ガラス窓からチラチラと覗いている証明は丸っこい。

全体的に、可愛らしいイメージが強い店だ。

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