【wrwrd】外資系のそっくりさんPart.2【男主】

61…ファイル ページ11

「は…は……あ、あった。」


はの行を指で辿り、とある本を見つける。

となりに図書館があるから売れないのか、あまり品揃えは良いとは言えない。

しかし、逆に図書館に無いような本があるかもしれない、と探ってみたところ、あったのだ。


「バリウム国の研究結果資料……！こんなに……」


ファイルに閉じてあり、大量の紙が束ねられている。

ここまでの物は初めて見た、と、好奇心にかられる。

しかし残金は少し。

ティーセットも、どうにかして自腹で払うつもりだったAだったが、このファイルと買う予定の灰皿を買うと、ティーセットのお金が無くなってしまう。

どうしようと悶々と悩むこと数分。


「……今度俺も奢ればええよな。うん。」


興味が強すぎるあまり、五つあるファイルを手に、灰皿がありそうなコーナーへと向かった。


灰皿を家から持ってこれるかも、と考えるも、しばらく煙草を吸えないはあり得ない、と秒で購入の決断をし、灰皿を眺め始めた。

数個が棚の上に重なるように置いてあり、Aはすぐ側にファイルを置いて、一番上のものを取った。

それは至って普通の灰皿に見えるが、深さ等が完璧で、使う側の至極を引き出せるものとなっていた。

裏の値札を見ると、


「……安い。」


500円と、手頃な値段だった。


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▽…………………………………………
金銭単位…円

日本と変わりはない。

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