16…軍医 ページ16
血液不足で青ざめていた顔は、健康とは言えないが、いくらか、ましな色に。
そしてすうすうと寝息をたてているグルッペン。
処置は終わった。
その隣では白衣の男とAが向かい合わせに座っていた。
「ショッピくんかと思っとったけど、ちゃうんやね。」
「…わかるんすね。Aっす。」
白衣の男は、Aがショッピと違うことを見抜いたような言葉をはなった。
それに対し、Aが返事をすると、「あ、ほんまにショッピくんちゃうんや。」と言った。
Aがはてなを頭上に浮かべていると、話し始めた。
「最初、そっくりすぎて分からんかったで？
ただ、ヘルメットがずれてて、耳が見えてたんや。インカムがあらへんかった。
やから、もしかしてと思って。」
さすが医者と言えど軍人、観察眼が鋭い、とAは思った。
いや、医者だからなのかも知れない。
「あ、そうそう。俺、しんぺい神言うんよ。我々国軍の軍医やってます〜。」
「しんぺいさん、っすね。」
ほのぼのした会話をしつつ、互いに警戒は緩めない。
耐火、防弾性の窓ガラスからさしこむ光に、二人は照らされる。
しんぺい神の方は、やはりショッピにそっくりな見た目のせいか、警戒は少しは薄い。
「グルッペン、助けてくれてありがとな。」
「いえ、国民として当然のことをしたまでっす。」
しんぺい神は、その返事を聞くとにっこりと微笑み、耳へ手を伸ばしてインカムをつなげた。
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らむこ(プロフ) - 続編楽しみにしてます！ (2019年5月25日 11時) (
レス) id: 70493a7da1 (このIDを非表示/違反報告)
桜兎(プロフ) - 大好きです！主人公くんとショッピくんの絡みが尊すぎる (2019年5月25日 7時) (レス) id: 832086f9ca (このIDを非表示/違反報告)
文月零(プロフ) - 皆からチーノくんのヘイトがどんどんたまっていくぅ↑！ (2019年5月24日 22時) (レス) id: 46da8e3aa1 (このIDを非表示/違反報告)
有 - らんっ……っらんっ……！！ (2019年5月24日 19時) (レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - 更新の早さに感謝と驚きがとまりません...!好きです! (2019年5月23日 13時) (レス) id: a4dc8f380c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ダント・ルーネ | 作成日時：2019年5月8日 23時
