11…骨折 ページ11
「ならば、自己紹介をしよう。私はグルッペン・フューラーだ。」
「……いいんすか?観光客かもしれへんやつに教えて。」
「もし、そうだったら処すだけだ。
それにお前は恩人だからな。流石に恩を仇で返すことはしない。」
案外人としてはしっかりしているのか、と失礼ながらAは考える。
さすがに総統の前だしと思い、Aは吸っていた煙草を灰皿へ持っていくと「構わない」とグルッペンが言ったため、Aは遠慮なく吸う。
その姿をみたグルッペンは
「……そういうとこも、ショッピにしか見えんな。」
はは、と笑いを溢しながら言った。
Aは黙りこくって、灰皿に煙草を押し付ける。
「そろそろ…城に帰らんとあかんのちゃいます?
総統なんてもんが抜けてしもたら、軍は一大事。早めに戻るんが吉かと。」
のそり、とAが立ち上がる。
それと同時にグルッペンもベッドから上がろうとするが。
「いっ…!?」
「あぁ、足の骨折れとるんで、やたらむやみに歩かんといてくださいね。」
「もう少し早く言ってくれ…。」
足に激痛が走ったため、ぽすりとベッドに戻った。
準備してきます、と言って去っていったAの背中を見届けながら、グルッペンは考える。
ショッピは、軍の幹部であり、それ相応の戦闘能力がある。
たった彼一人でも、欠けたら大きく戦力が削がれる。
勿論、他の幹部も同等だが。
そして、あの男はショッピのコピーのような男。ショッピと等しい戦闘能力があれば、充分な戦力になる。
そんなことを考えていると、Aはヘルメットを二つ持ってきた。
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らむこ(プロフ) - 続編楽しみにしてます! (2019年5月25日 11時) (レス) id: 70493a7da1 (このIDを非表示/違反報告)
桜兎(プロフ) - 大好きです!主人公くんとショッピくんの絡みが尊すぎる (2019年5月25日 7時) (レス) id: 832086f9ca (このIDを非表示/違反報告)
文月零(プロフ) - 皆からチーノくんのヘイトがどんどんたまっていくぅ↑! (2019年5月24日 22時) (レス) id: 46da8e3aa1 (このIDを非表示/違反報告)
有 - らんっ……っらんっ……!! (2019年5月24日 19時) (レス) id: 3b3f8a8c71 (このIDを非表示/違反報告)
まほ(プロフ) - 更新の早さに感謝と驚きがとまりません...!好きです! (2019年5月23日 13時) (レス) id: a4dc8f380c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ダント・ルーネ | 作成日時:2019年5月8日 23時