２１、試験会場 ページ22
薄暗い地下トンネル。視界は悪いけど、所々にある照明と私自身の夜目が利くおかげで大したことはない。
「ヒソカ、少し見回ってきていい？」
「行っておいで。ボクはその辺で座ってるから◇」
ぽふりと私を一撫でして、ヒソカが離れる。
……本当に彼は私を撫でるのが好きなようね、ほぼ毎日撫でられてる気がするもの。
それにしても。続々と人が集まっているけれど、いつまで参加者を受け付けてるのだろう。見たところまだ100人もいっていない。
それと、周りからの視線がちょっと気になる。明らかに変な目で見てくる人もいるし。今からでもフードを被っておこうかしら。
「よお！キミ、新顔だろ？」
上着についてるフードを被ると同時に、太めのおじさんが声をかけてきた。
「どうして、わかるの？」
「35回もテスト受けてるからな」
「ふうん」
「だから、わからないことがあったら何でも聞いてくれ。俺はトンパ。これ、お近づきの印に、」
トンパと名乗った男が言い終わる前に、何かに怯えるように肩を揺らした。
「私はソフィア。トンパ、どうかした？」
「い、いや。なんでもないさ、ははは……ああ、あっちの坊主にも自己紹介してくる！ そんじゃな！」
「？ いってらっしゃい？」
慌てて離れていくトンパの背を見送りながら、首を傾げる。
だがすぐに興味は失せて、私はヒソカのところへと足を向けた。
＊＊＊
【トンパ side】
ヒソカと一緒にやってきた、とんでもなく美人の嬢ちゃん。
去年は来てなかったが何らかの関わりがあるようで、親しげに話してやがる。オレが話しかけようにも、ヒソカが傍にいるんじゃ怖くてとても近づけねぇ。
そう思って遠巻きに様子を伺っていたら、嬢ちゃんはヒソカから離れてった。
チャンスだ。
そっと近付いて話しかけてみると、遠目でも美人だったが近くで見ると更に綺麗で整った容姿なのがよくわかる。
この純粋そうな女を脱落させるのは少々気が引けるが、これがオレの楽しみだからな。
オレがジュースを出そうとした時だった。
強い殺気が、オレの背にぶち当たった。間違いねぇ、ヒソカだ。
慌てて手を止めると、殺気はすぐに収まった。
ふう、ここでヒソカに目をつけられるとか冗談じゃねぇ。
美人の嬢ちゃんと離れるのはかなり残念だが、命は惜しい。
そそくさとその場を離れて、オレはたった今やって来た99番の坊主に声をかけた。
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澪 - オチ希望出来ればヒソカでお願いしたいです。 (2021年9月9日 7時) (
レス) id: 790f68b113 (このIDを非表示/違反報告)
クロ(プロフ) - ヒソカの花嫁さん» ヒソカの花嫁様、コメントありがとうございます！ヒソカ希望いただきましたー！何もなければご希望に答えてヒソカオチか、オチごとに小説を分けるか致しますので、評価ボタンを押して楽しみにお待ちください！← (2019年5月6日 21時) (レス) id: dcc16283b8 (このIDを非表示/違反報告)
ヒソカの花嫁(プロフ) - オチ希望はヒソカでお願いしたいです！ (2019年5月6日 21時) (レス) id: 6af5523d08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロ | 作成日時：2019年4月8日 3時
