05:真紅は昔の契りを箱庭に詰めて ページ29
よく、｢太陽のような人｣と形容化した言葉を聞く事がある。
彼はまさしくそんな人だった。
幼い頃から、たまに自分には眩し過ぎるくらい、彼はいつも笑っていた。
だから、S隊に入って、｢力｣を肩代わりした時、
自分が燃えるような赤い瞳で、彼が深い海のような青い瞳だった事を、酷く驚いたものだ。
だって、｢その人に順応した色になる｣と聞いていたから。
──宮舘涼太にとって、渡辺翔太とはまさしく｢太陽｣であった。
＊
宮舘｢…｣
昔の夢を見ていた。
守れなかった｢約束｣の夢を見ていた。
眼前にある、大画面モニターではこの基地の至る所が映されている。
宮舘の目は自然と幼馴染みを追っていた。
射撃場で珍しく射撃訓練をしている彼。
宮舘｢…佐久間、ちょっと見張り変わって｣
佐久間『ええ？どうしたの急に。まあいいけど』
宮舘はつなぎに着替え、この間のパーティー以来の愛用のスナイパーライフルを手に、射撃場へ向かう。
宮舘｢翔太｣
渡辺｢…｣
イヤーマフをしている彼は、聞こえていないらしい。
宮舘もそれ以上喋る事はなく、イヤーマフをつけ、隣に立つ。
暫く銃がトラップを撃ち抜く音だけが響いていた。
一段落し、宮舘が顔を上げると同じタイミングで顔を上げた渡辺と目が合う。
渡辺｢…やっぱり、涼太の方が凄いよね｣
宮舘｢隊長様が何を言う｣
渡辺｢俺より涼太の方が隊長に向いてるくせに｣
宮舘｢俺は翔太が隊長で良かったと思ってるよ｣
それだけの会話を交わし、2人はまたイヤーマフをつけ訓練に戻る。
どうやら長い間続けていたらしい、ラウールが宮舘にご飯の催促をしにやってくるまで2人は無言で撃ち続けていた。
宮舘が渡辺と2人で戦線参加の命令を下されたのはその数週間後だった。
いつぞやか、ここに攻め込んできたβ国の生き残りがα国内の森林に身を潜めているらしい。
なるべく大事にしたくない、との事で遠距離班2人でさっさと始末しに行く作戦が取られる事になったのだ。
宮舘｢佐久間が情報室荒らさないように誰か見張ってて｣
阿部｢大丈夫、俺が見張ってるから｣
佐久間｢荒らさないよ！｣
宮舘｢翔太、行こう｣
渡辺｢舘さんいるの超心強いわ…｣
宮舘｢俺も翔太がいるの心強い｣
阿部｢幼馴染みジャスティス！！｣
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サラダ(プロフ) - 湊都さん» ありがとうございます！ちなみにめめは佐久間のこと君づけします、。ホントにたくさんすいません、！ (2020年2月14日 22時) (
レス) id: a856ca8d9b (このIDを非表示/違反報告)
湊都(プロフ) - サラダさん» ありがとうございます（土下座）。呼称は本当にわからないのでありがたいです。書き直します。 (2020年2月14日 21時) (レス) id: 9124562c1c (このIDを非表示/違反報告)
サラダ(プロフ) - 紅一点小説を書いているものです。Twitterで見かけて読んでみたらはまりました！！ページ21の紫色の目をした軍人というあたりで"ふっかくん"と読んでいますが、康二君は"ふっかさん"って言います。ぜひ知っていていただきたいです！！ (2020年2月14日 19時) (レス) id: a856ca8d9b (このIDを非表示/違反報告)
おちゃ(プロフ) - 湊都さん» お答えいただきありがとうございます。あべさくですね！色の表現も素敵です！変な質問失礼しました。 (2020年2月5日 20時) (レス) id: aae655c3b8 (このIDを非表示/違反報告)
湊都(プロフ) - かごめさん» ありがとうございます。刺さっていただいたようで何よりです (2020年2月5日 19時) (レス) id: 9124562c1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年1月30日 1時
