桜庭涼太の恋人は…3

番外編 ページ43

涼太「うん、気を付けて。」


『はい。(苦笑)』


涼太「でも……A、これからも守れない時はあるかもしれない。それでも……出来る限り助ける。

不安になったら電話して。仕事中で出れない事もあるかもしれないけど仕事の合間に俺もメールするし電話もするから。


誰でもいい。周りに人が居なくて寂しくなったら俺でも澪ちゃんでも森園さん達でも母さん達でも誰でもいい。少しでも助けを求めたら絶対に助けてくれるから。」


『うん。ﾆｺ
もう涼太は心配し過ぎだよ？最近安定してるの知ってる癖に笑』


涼太「まぁね。」
安定してる時が1番怖い…担当医の先生も言ってた。何よりA自身が追い詰めやすい性格だからこそ余計に。


『あ、そうだ…涼太話があるの。』



もう一度座り直して涼太の方を見るA



涼太「なに？」


『…私ね？子供が望めない体なのも今のうつ病の状態で子供を望むのも無理なのは分かってる。



でも頑張る。頑張るから責めて10年後までに……1人だけ…1人だけでいいから子供が欲しい。

その為には仕事とか周りとか薬とか色々課題は沢山あるけど頑張りたい。



……って思ってて…その、私ですら大変なのは重々承知の上だけど…でももしいいなら』


涼太「うん、いいよ。」


『え、』


涼太「だからいいよって言ってるの。
その為にはA自身が1番大変だと思うけど一緒に頑張ろう？」



喋っているうちに俯いていた顔の目線を合わせて優しく抱きしめる涼太




『っ、ありがとう……。』
あぁ、なんて勿体ないんだろう…人生の運全部使い切ってる。



涼太「お礼なんか言う事でもないでしょ。
ほらもうそろそろ遅いし寝るよ。」


『わ、…ふふ、うん。ﾆｺ』



少し照れた表情の涼太がAを抱き締めたまま寝転がり顔を見合わせて微笑む




私には勿体ないくらい優しくて素敵な涼太。
本当にありがとう。愛してます。




Aは心の中で呟きながら涼太とこれからの約束を沢山作っていったのだった




END


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これにて全て完結とさせて頂きます！


お気に入り登録や評価を頂けて嬉しかったです。ありがとうございました。


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ここまで読んで頂き本当にありがとうございました！



2020年1月22日 作者

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