長月夜の妹は7 (ページ20)

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「Aちゃん髪型なんだけどね」

『お疲れ様でした！』
「「お疲れ様〜」」

撮影も終わり着替えてからマネージャーである神崎を探していると角を曲がった人通りも少ない場所で探していた人物を見つける

『あ、かんざ』
…なんか不穏……？？
咄嗟に隠れちゃったけどこれもしかして…

「あの、好きなんです！！いつも長月さんに付いて来てる時に見てて…」

神崎「あー、うん、ごめんね。
君の気持ちには応えられないんだ。自分は結婚もしてるから。キミにも良い人が現れるよ。
そろそろAが探しに来る頃だから戻るね。ごめんね、勇気ある告白をしてくれてありがとう。」

わぁ……左手の薬指に指輪してるの分かるのに告白って…。まぁ神崎ちゃんが断ってくれて良かったけど。もし不倫…なんて始まったら私だったら神崎ちゃんとその相手を軽蔑してたかも。

隠れて話を聞きながら次までの時間を伺いながら撮影が早く終わったこともあり暫くどう動くのか話を聞いていた

ってこれヤバくない？こんなの趣味じゃないけどさぁ……

「あの、少しだけでもいいんです。
お茶とか、ダメですか？」

神崎「え、あー、いやそういうのはね。奥さんと子供に悪いから。」

……わぁお私自分で不倫とか馬鹿な言葉言ったけどこういう事言う人ってやっぱいるんだ。

食い下がる相手にマネージャーである神崎がタジタジになっているのは声だけでわかっていた

確か神崎ちゃん、学生結婚で付き合った相手も告白も莉乃さんが最初で最後って言ってたしこういうの苦手なのかな？

まぁそうなら助け舟を出してあげよっかな。
これ以上は私も気まずいし

足音も立てずにその場から少し離れ大きめの声で神崎の名前を呼ぶ

『神崎ちゃーん？神崎ちゃんどこ〜？
あれ、こっちじゃないのかな、神崎ちゃーん！』
戻ってきてよね、じゃないと気まずいし…

「あ、A！悪い悪い、ここにいる！！
すみません、失礼します。」

『あーもぅ、やっと見つけた！こっちの方向…御手洗？』

「え？あぁ、そうなんだ！ちょっとトイレ行きたくてな！」

『そっか、ねぇ私撮影頑張ったよ！10分も巻いたんだよ？』

「知ってるって。行く前にフラペチーノだろ？」

『うん！甘いのなきゃ頑張れないよね、抹茶で』

「パウダーとクリーム多めのチョコチップとチョコソースな。笑」