長月夜の妹は5 (ページ37)

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『ごめ「怖いよね。」え？』

“ごめん、忘れて”と言おうとした時葵から思いがけない言葉が聞こえる

葵「俺もまだステージに立つ前はちょっと怖いな(苦笑)」

『そ、うなの？』

葵「うん。だって皆の最高の一日にしたいけど自分のファンが来てくれているのか俺不安になるなぁ(苦笑)

俺が沢山練習してきて皆に見せる時にいざ振り間違えたとかそれはちょっと嫌だし…。

でもそれも思い出に変わる時が来るだろうなってちょっと思ってる笑」

『思い出……？』

葵「うん、Aちゃんが今必死に頑張ってるのをライブを通して皆に伝わると思うし、もし失敗しても次にこの時はここ間違えたよねとか話にしたり出来るでしょ？」

『うん。』

葵「それもちょっと苦い思い出だけどファンにとっては最高の思い出じゃないかな？笑」

『ｯ…そっか……そっか…っ！』

葵「大丈夫、ずっと見ててあげるよ？笑
失敗を怖がらないで、ライブは楽しんだもの勝ちだから。笑」

楽しんだ者勝ち……あ、そっか…

ガバッと起き上がり葵のベッドから降りる

葵「Aちゃん！？」

『いい事！！いい事思い付いたの！！！』

そう言って葵の部屋を出て夜の部屋に向かう

ｶﾞﾁｬ
ﾊﾟﾁｯ

夜「っ？A……？」

『にぃにAの服何処！！』

夜「引き出し……ふぁぁ…こんな時間になに…？」

枕元にあったスマホの時間を見てみると夜中2時半過ぎだった

『今から社長と電話して来る！！』

引き出しからトレーナー系のワンピースを取り出し下にタイツを履く

夜「……はい？」

『いい事なの！ﾆｺ
そうだよ、楽しんだ者勝ちなんだから楽しめる事したらいいんじゃん♪』

夜「…何の話か全く分かんないけどこんな時間に何考えて」

『説教は明日の朝！お休みなさい！！』

熱があったとは思えない程パワフルな動きをするA

葵「夜、起こしちゃったね。ごめん(苦笑)」

夜「あ、葵…Aいきなりどうしたの？」

葵「ライブでの何かが思い付いたんじゃないかな……？多分、ちょっとさっきその話してて…(苦笑)」

夜「そうなんだ。というかいきなりあんなに動いて熱……」

葵「あー、……明日も様子見…かな？(苦笑)」
そういえばAちゃんが起きる前に測った時まだ8度過ぎだったんだよね。

夜「……だよね。」