専売特許-18 ページ43
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遊園地のあたりから安室さんとの関係性は変わった。それは間違いない。
今までのお互い無駄に干渉せず、当たり障りのない関係だった頃よりは確実に距離感は近くて、今ではそれが心地がいいとすら思っている。
最初は軽薄そうだとか胡散臭いだとか散々な印象だったけど、たまに子どもっぽいところもあったりとか…少しだけ違う顔を見せたりとか…
少しくらい、本心というか安室さんのことを分かった気でいたんだけどな。
でも今は______
『考えれば考えるほど分からなくなる…』
「何がです？」
『だからあむ……っうひゃあ！？』
「あはは、すごい反応ですね」
独り言をこぼしたはずなのにそれを拾われていやに間抜けな声が出た。
バッと顔を上げればカウンターに穂を杖をついて笑っている安室さんがいる。
ただでさえ急に独り言を拾われて驚いたのにその拾った人が今の今まで頭の中を支配していた張本人なのだから驚きが倍だ。周りにお客さんがいなくてよかった。
未だにばくばくと音を立てる胸に手を当てる。
安室さんが目の前に来たことに全く気がつかなかった。
『あ、あむ、安室さんいつからそこに』
「本当についさっきですよ。Aさんが凄い顔で鍋と睨めっこしているものですから気になって」
驚かせるつもりはなかったのですが…と軽く笑う安室さんはいつもと変わらない様子だった。
昨日あんなことを言っておいてよくもまぁケロリとしていられるものだ。
まぁ、冗談で言っていて意識なんてしていないのかもしれないけど。
そういえばつい昨日もそうだった。安室さんの言動に深い意味はないと認識したばかりではないか。
とはいえ、やっぱりこんな馬鹿みたいに悩んでいたのは自分だったのかと思うと少しだけムッとした。
『…安室さん、今日シフト入ってないですよね。何でポアロに来たんですか？』
鍋にかけていた火を止めて、ジッと平たい目で視線をやる。今日は梓さんが1日入っている日だし安室さんのシフトは無かったはずだ。
「なんでって……昨日言ったじゃないですか。1日一回気持ちを伝えます、と」
『なっ、あれ本気で言ってたんですか？』
私が思わず目を見開くと勿論、と言ってまたニコリと微笑む。
本当にそのためにわざわざポアロに来たというのか。
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます！頑張ります〜(^○^)！ (2018年6月20日 0時) (
レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山梔子 | 作成日時：2018年5月24日 23時
