専売特許-14 ページ39
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「プレゼント、ですか………?」
それだけ言うとピタ、と安室さんの動きが止まった。
え、私なんか変なこと言った…?
『は、い…えっと、ちょっとしたお礼で…知り合いに…』
「それが、僕と同じくらいの年で男性だと?」
『そ、そうです』
あ、なんか……嫌な予感が。
ただならぬ空気にのどの奥が詰まりそうだ。
その辺が急に10度くらい下がったみたいな、この温度を私は知っている。
そう、丁度このあいだの山本さんの時のような…
「へぇ、それはそれは……
一体どんな人なのか気になりますね?」
にこり、と貼り付けた笑顔が振り返った。
どうやら私は何かの地雷を踏んだらしい。
困ったことに全く心当たりがないのだが…。
いや…………まさか。あの時沖矢さんが言ってた不穏なティータイムってこう言うこと?
もしかして知り合いなのだろうか、しかもかなり仲の悪い。
それでもって、昨日ポアロの前で話していたのを見た、とか……だとしたら特大の地雷を踏み抜いた挙句死亡案件じゃないこれ。
完全に聞く相手間違えたやつだ。
沖矢さんの馬鹿…知り合いならそう言ってくれれば良いのに!何が喫茶店の彼とは〜だ!馬鹿!
なんて完全に八つ当たりな文句を心の中で叫びつつ安室さんをちらりと見る。
やだもう家に帰りたい…今すぐここから消えたい誰でもいいから助けて。
「そういえば、昨日の18時頃Aさんに似た人を見かけたんですけど………」
『………人違いじゃないですか?』
笑顔が!めちゃくちゃ!怖いけど!
思わず顔が引きつるが私だってまだ死にたくはないのだ。確信がないのならば全力で誤魔化すまで_
「そうですか…………ハイネックを着た糸目で眼鏡をかけていて明るい髪の男性と楽しそうに喋りながら歩いてた人、凄くAさんに似てたんですけど……
僕の勘違いだったみたいですね?」
……………めっっっちゃバレてるやんけ!!!
もうそれ確信してるじゃねーか!!!この!!!この人は!!!!
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます!頑張ります〜(^○^)! (2018年6月20日 0時) (レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山梔子 | 作成日時:2018年5月24日 23時