駅で出会った彼は元推しでした

26話 ページ26

今日は退院の日。
男性恐怖症ももうあと1歩まで治っている









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〈Aさん、お疲れ様でした〉

『長い間ありがとうございました』

〈お迎えの方は来られているんですか？〉

『あぁ、いえ。私が来ないでとお願いしたんです。これから寄る所もありますし』

〈そうでしたか〉

お医者さんとそんな話をする









〈では、お元気で〉

『はい、ありがとうございました』



私は病院に背を向けて歩き出す









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自分の家に着くと荷物を置いて、財布とスマホだけを持つ








そしてある所に向かう









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ある程度用事が終わったから報告しないと…



『もしもーし、渉さん』


うらた「A？」

『はーいAです。退院してきたよ』

うらた「お疲れ様、俺の家来る？」

『どっちでもいいけど、明日服買いに行くからなぁ』

うらた「センラの？」

『うん。好きな人の前はおめかししたいじゃん…って言っても多分遠いけどね』

『あ、渉さんにお願い。センラさんに断り入れてて。私はリスナーですって。華菜ちゃんと行くって』

うらた「ん、わかった。じゃ退院祝いにどっか食いに行くか」

『わーい、渉さんの奢りだー』

うらた「棒読みすぎるでしょwまあいいや。そっち行くから待っとけ」

『はーい、また後で』


そう言って電話を切る









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私は洗面台の鏡を見て髪の毛を触る









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『んー…切りすぎたかなぁ…』

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