もうひとりのカードキャプター

四年生 ページ9

あれから少し時が過ぎ
わたしとさくらちゃんは四年生に進学した。

もちろんクラブは
チアを二人とも選択。

わたしも、もともと動くのは好きだからね！

それに、何かあった時さくらちゃんのそばにいてあげたいし

そんな今日はクラブの練習の日。

バトンを回す練習中
さくらちゃんは何か考えごとをしているようだった。

先生の笛を吹く音に合わせてバトンを空に飛ばしてキャッチする練習。

ピッ！

と、タイミングよくなる笛の音。

それに合わせてバトンを飛ばす私たち。

キャッチしようとすると
わたしには前に封印解除したロッドが思い起こされた。

隣で練習しているさくらちゃんもどうやら
"あの"ピンクのロッドが見えたのだろう
ふたりしてバトンを頭でキャッチしてしまった


「ふぇぇ！！」
『いった…！』

「あらら木之本さんは双子だからって失敗するタイミングも一緒なのね」

クスクスと笑いながら、大丈夫？と声をかけてくれる先生。

『大丈夫です！』

「そう、それなら良かったわ」

するとタイミングよくチャイムが鳴った。

「では今日はここまでね！お疲れ様でした」

ありがとうございました！

そうクラブの子たち全員で挨拶をして
帰りの準備をする。

「あら、さくらちゃんAちゃん、お二人ともクラブは終わったんですの？」

そう声をかけてきたのは知世ちゃん。

「うん！ちょうど終わったところだよ！」
「少しは上達なさいました？？」
『まだまだだよー、今日も頭でキャッチしちゃったし』
そう言いながらバトンの当たった頭をさする。

「あらあら、お気をつけてくださいね？」
「うん！ありがとう知世ちゃん！」


そのあと知世ちゃんと３人で家に帰った。


「ただいまー！」
『ただいま！あ、今日はお兄ちゃんバイトなんだっけ』
「お父さんも遅いみたいだね」



ガタンっ


「ほえ？！」
『どうしたの？？』
「今、なんか、下から音が…」

『(ああ、ついにこの日が来たのね、さくらちゃんもこれからが大変だ)音？？何か落ちたのかな？？』

「どろぼうさんだったらどうしよう…」
『下にはお父さんの大事な本があるのに…』
「ほぇぇぇ、こわいよう！どうしよう！Aちゃん！！」
『とりあえず戦えそうなもの持って様子見に行ってみようか』

そう言ってカバンを下ろし二人でバトンを手に取り
お父さんの書斎へと向かっていった。

どろぼうさん？→←守護者

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